気象庁は10日「ラニーニャ現象が発生したとみられる。今後冬にかけ続く可能性が高い」と発表した。

最近10年でラニーニャ現象が発生したのは2010年夏~11年春、2017年秋~18年春の2回。この2回ともに、山陰両県(鳥取、島根)では記録的な豪雪や低温に見舞われた。

2010年~11年にかけては年越し豪雪が発生。米子市では1月1日に観測史上最大89㎝の積雪を記録、琴浦町付近の国道9号では車1000台が立ち往生。積雪72㎝を観測した境港市では漁船の転覆が相次ぎ、大山のスキー場では雪崩が発生し4人が死亡した。集落の孤立や送電線の鉄塔が倒壊、島根鳥取両県で8000戸が停電した。

2017年~18年にかけては記録的低温と大雪が発生。18年2月9日、松江市では37年ぶりの最低気温氷点下7.0℃を記録。宍道湖が凍り付いた。津和野町では100戸以上の水道管が凍結、山陰道や松江道では車の立ち往生が約100台発生し交通機関がマヒした。

山陰でこの10年に限ってみれば2回中2回とも、ラニーニャの年に必ず大雪・低温災害が発生している。

大雪災害で共通しているのは、急速に積雪が増加した時の交通機関のマヒ、立ち往生。大雪が予想される際は不要不急の外出は避け、早めの帰宅が最善だ。また、停電や断水のリスクもあるため、電気がなくても寒さを凌ぐ工夫や水の備えも大切。

さらに遡り、過去30年間でみると、ラニーニャ現象が発生したのは計7回(2018、2011、2008、2006、2000、1999、1996)、島根県松江市で12月から2月の冬の季節に平年を上回る100センチ以上の降雪を観測したのは計4年あり、全てラニーニャ現象が発生していた年だった(2018、2011、2006、2000年)。ラニーニャ現象が発生すると50%以上の確率で大雪に見舞われていることになる。特に近年は気象が極端化していて、記録的大雪、低温もここ10年に観測した一方で、2020年1月が平均気温7.4℃と1941年の倒壊開始以来最も高くなった。

なお、ラニーニャ現象とは南米沖から中部太平洋の赤道域にかけ海水温が平年より低くなる現象で、『ラニーニャ現象』が発生すると世界各地で高温や低温、大雨、干ばつなど異常気象が発生し、日本付近では冬に西高東低の気圧配置が強まり『低温』になる傾向がある。

表紙の写真は2018年2月、島根県内であった車の立ち往生。(TSK気象予報士:藤谷裕介)

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