独自取材でニュースを深堀りする「シンソウ」です。2月18日、新たにみずほ銀行でも発覚した、大手銀行の行員による貸金庫からの窃盗。安全なはずの銀行の貸金庫で起きた事件に地方銀行の利用者にも不安が広がっています。
被害総額は十数億円。窃盗容疑で逮捕された三菱UFJ銀行の元行員の女は4年以上にわたり勤務する店舗の貸金庫から金品を盗んだ疑いがもたれています。犯行に使われたとされるのは銀行で管理していたスペアキーでした。
岡山市に本店を置く中国銀行、県内84店舗で6310の貸金庫が利用されています。事件を受けて利用者から不安の声が聞かれました。
(利用者は…)
「事件のニュースを聞いてすぐ来たが、(貸金庫に)入れている物もそのままの状態だった。それなりに信頼している」
(長尾龍希アナウンサー)
「こちらが貸金庫コーナーです。セキュリティーの関係上、中には入れませんが利用者はこちらでカードを読み取って暗証番号を入力することで中に入ることができます」
中国銀行の貸金庫は行員の立ち合いが必要な手動金庫と、客が単独で利用できる自動金庫の2種類。自動金庫には銀行側が管理するスペアキーが作られていて中国銀行では複数人でスペアキーを管理する体制がとられています。
(中国銀行事務企画部 栂野英彦部長)
「当行ではスペアキーにアクセスする扉を必ず2人で開けることになっている。単独で使用することはできない取り扱いになっている」
また、スペアキーを入れる封筒にも対策が施されていました。
(中国銀行事務企画部 栂野英彦部長)
「封筒にシールを3か所貼って、客の印鑑で封印してもらう。シールを剥がしてしまうとそれが分かるように跡が残るので、銀行側で剥がして使えないようにしている」
岡山・香川の他の銀行でもスペアキーを単独で取り出せないようにするなど対策をしているということです。
(中国銀行事務企画部 栂野英彦部長)
「犯行のあった金融機関で、副カギの本部集中をするということなので、中国銀行でも検討している。厳重な取り扱いをしていかないといけない」
利用者の財産を守るため、引き続きセキュリティーの徹底が求められます。