モニターに向かい、男性が行っているのは“命を救うための訓練”です。

犬田悠斗さん:
逃げて!走れ!迷惑かけるよ!

これは、災害発生時を想定した「さけべ!!!」というゲーム。声かけで危険を伝えて、避難させた人数と早さを競います。

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犬田悠斗さん:
ちょっと大げさに叫ぶって書いていますけど、それくらいの勢いで気持ちを伝えるというのはすごく重要。

開発したのは、東京大学大学院の犬田悠斗(いぬだ・ゆうと)さんです。

犬田悠斗さん:
身近で、人を救うことができる手段は“声かけ”だなと思ったので。

開発のきっかけとなったのは、能登半島地震で撮影された1本の動画。
発災直後に、住民が高齢女性に声をかけ、津波から避難する事ができたというものでした。

高齢女性に声をかける男性:
何しているの?上に行かないのか?車に乗りな。乗りなって。

犬田悠斗さん:
本当に間一髪、知人の声かけで津波から免れたという動画を見て声をかけることって、本当に人の命を助けることに直接的に繋がるんだなと思って…。

小さい頃から、多くの被災地に足を運んでいた犬田さん。

“声かけで1人でも多くの命を救いたい”と楽しく声かけ練習ができるゲームの開発を目指しています。

犬田悠斗さん:
(学校の)避難訓練とか防災訓練でも声かけの重要性は恐らく言われているんですけど、練習が全然ないので、楽しく練習できる機会は価値があるのかなと。このゲームが、その一助になれればなと思っています。

声かけ練習の大切さを楽しく伝える、犬田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」1月28日放送より)

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