お経を唱える“女性の僧侶”。

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ここは、誹謗中傷に苦しむ人のための“救済寺”です。

誹謗中傷被害の相談に来た男性:
ある事件の当事者に間違われて、誹謗中傷的な。
それが実は、一人暮らしのお袋のところにだいぶ行ってしまって・・・。

こうした誹謗中傷の被害者に寄り添うのは、髙橋美清住職。
前職はアナウンサーという異色の経歴の持ち主です。

髙橋美清さん:
(誹謗中傷で)人生が破壊されてしまうぐらい、苦しくて嫌な思いしなきゃならないのはあってはいけないこと。

誰も傷つけられない社会を目指し、50歳で出家を決意した髙橋さん。

そのワケは、自身も誹謗中傷で苦しんだ経験でした。

髙橋美清さん:
毎日「今日は首何時に吊るんですか?」とか、ものすごい数の誹謗中傷が来たんですね。
それで2年くらい家からまったく出られない状態になりました。

髙橋さんがこの苦しみの中で目にしたのが、誹謗中傷で子どもが亡くなったというニュース。

自分と同じように、“誹謗中傷で悩む人の助けになりたい”とアナウンサーから僧侶に転身しました。

髙橋美清さん:
私は今、髪がなくなって出家したことはご縁だった。
ここで自分のできることを頑張っていたら、誰かがそれを見て「あ、私も頑張れるな」とか思ってもらえたらいいな。

そんな髙橋さんが、誹謗中傷をなくすために伝えているのは、「言葉を“送りつける”のではなく“届ける”」という意識です。

髙橋美清さん:
送りつけるのと届けるのはずいぶん違いますでしょ?日本語ってせっかくきれいな美しい言葉なのでね、きれい事じゃなくてね、優しく生きてほしいなって思います。

優しい言葉が飛び交う世の中になりますように。
誹謗中傷と向き合い続ける髙橋さんの活動はあすも続きます。
(「イット」1月15日放送より)