3月に行われる大分県立高校の一次入試の願書の受け付けが14日から各高校で始まった。高校入試が本格化する一方で、全国的にも問題となっている教師不足。大分県教委は6日、人材確保に向けた2025年度に実施する教員採用試験の変更点を発表した。

2025年度から東京と福岡でも試験実施へ また補欠合格制度を初めて導入

大分県教委会見
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県内の教員採用試験は受験者数が年々減少していて、2024年度は合格者が予定採用人数を割り込むなど教師の不足が深刻化している。

このため、県教委は人材を確保しようと来年度から試験会場や受験資格などを変更した。
具体的には2025年度から1次試験の会場に東京と福岡を追加。これに伴い辞退者が増加した場合でも対応できるように補欠合格制度を初めて導入するという。

早期の人材確保に向け 大学3年生でも一次試験の受験が可能に

教員(資料)
教員(資料)

また、早期の人材確保に向け、大学3年生でも一次試験の受験が可能になる。
県教委は「他の自治体でも人材確保は喫緊の課題。できることをして出願者の増加につなげたい」と話している。

大分県の教員採用試験の倍率はここ10年ほどで半分に

県内の教師の人材確保、どういった状況なのかというと…。
県の教員採用試験の倍率の推移は、ここ10年ほどで半分となっている。

倍率が下がっている一番の要因は採用の人数が増えたことだという。
新卒者の出願者数はほぼ変わっていないそうで、採用人数が増加したのには子どもが多かった時代の教師が大量に定年退職していることや30人学級などで子ども1人あたりの必要な教師の数が以前よりも増えていることが背景にある。

県教委はここ数年で3次試験の廃止や試験の実施時期を1か月前倒しにするなどの変更を行っているが、同様の問題は全国的に起きていて大分でも解消できていない状況だ。

(テレビ大分)

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