お母さんはとっさに誰がしゃべったのかわからず、あたりを見回してしまったそうです。そうすると、もう一度、か細く「はーい」という声が聞こえたのです。それが、Dくんが初めて発語した瞬間でした。
おすすめは舌を動かす体操
あれから2年、小学校3年生になったDくんは現在、特別支援学級でもみんなを見守るお兄ちゃん的な存在に。
LUMOにも元気に通っています。以前はよく見られた癇癪も落ち着きました。
まだ発語は多くありませんが、お母さん、お父さんや指導員など安心できる環境で、親しい人とは言葉以外のコミュニケーションがとれている状態です。

発語がない、滑舌が悪いお子さんは、全身を使った運動をしつつも、とにかく舌を動かす体操をするのがおすすめです。
舌の体操を嫌がる子どもの場合は、まずお母さんお父さんが口まわりやほっぺをさすってあげるようにしましょう。
ただし、なかには、口まわりを触られるのを嫌がる子もいるので、少しずつステップアップしていくことを忘れずに。

松本哲
2020年「あきらめを、チャレンジに」をミッションに株式会社Gotoschoolを設立。児童発達支援・放課後等デイサービスの「子ども運動教室LUMO(ルーモ)」や就労支援など、人の成長にかかわる課題解決にむけた事業を展開。原始反射の統合により発達を引き出す独自メソッドを構築。
本間龍介(監修者)
医学博士。スクエアクリニック副院長。米国発達障害児バイオロジカル治療学会フェロー。米国抗加齢医学会フェロー。近年は、副腎疲労治療を応用し、認知症状や発達障がいなど脳のトラブルにも治療効果を上げている。