『赤ちゃんの青い瞳』とも呼ばれる可愛い花を咲かせるネモフィラ。ゴールデンウイークを迎えて、いま見頃となっている。

鮮やかなネモフィラが100万本。まるで青の絨毯が広がっているように思える場所が、福岡市東区の「海の中道海浜公園」。

実はこの花畑から、或る”違法な植物”が見つかっていたことが判明したのだ。
「あれ?これは違法なやつじゃ?」
2025年4月29日。佐賀県に住む男子大学生の亀井裕介さんが撮影した写真。よく見るとネモフィラに交じって、薄紫色の花がニョキニョキと伸びている。

亀井さんは、花を見たときに「あれ?これは違法なやつじゃないか?セティゲルム種と呼ばれている奴だろう」とすぐに思いついたという。

亀井さんが見つけたのはセティゲルム種、アツミゲシだ。アツミゲシ(渥美罌粟、学名: Papaver setigerum)は、ケシ科ケシ属の1年生植物。和名は、1962年に愛知県渥美半島の沿岸部で日本への帰化が発見されたことに由来する。

麻薬の一種でアヘンの原料となる成分を含んでいるため日本では「あへん法」により無許可での栽培などが禁止されている植物だ。
種子か肥料等に種が混入したか?
亀井さんは「まだ他にもあって、花が咲いていないものもあったので、20本以上あったかな」と話す。亀井さんは、公園の管理センターにアツミゲシが生えていることを報告した。

報告を受けた海の中道管理センターの佐伯さんは「私が来てからは、そういったことはなかったものですから…」と困惑しつつ「保健所と協議して、抜きとって焼却処分というかたちをとらせて頂きました」と話した。

そもそも市民の憩いの場である公園になぜ、栽培が禁じられたアツミゲシが生えていたのか? 佐伯さんによると「おそらく、種子、もしくは肥料等に種が混入してたんじゃないかと思っております」。気づかずに種が入ってしまっていたようだ。

福岡県はケシの花などを見つけた際は、保健所や警察などに通報するよう呼びかけている。
(テレビ西日本)