発語も発声もなかった小1の男の子は
小学校1年生のDくんがお母さんに連れられてLUMOに来たときは、発語がほとんどありませんでした。
喉(のど)をふるわせることさえなく、発語以前に発声もほとんどなく、小学校では特別支援学級に通っていました。お母さんはあきらめて、手話をなさったりもしていました。
自閉症があったため、決まった遊びしかしなかったDくんは、極端に運動不足だと医師から運動をすすめられて、LUMOに来たのです。
週2回通ううちに、言葉こそ出ないものの、少しずつ成長が見られ始めました。
お母さんも「焦らなくていいんだ」「いつかしゃべる」と気楽に構えるようになってきました。手話を覚え、筆談をしてコミュニケーションをとるようになると、Dくんのほうも、一気に文字が書けるようになっていきました。
7カ月ほどたったときのことです。家にいると「はい」というかすかな声が聞こえました。