3つのポイント
・密封性の高い入れ物に米を入れ替えて低温で保存する
お勧めは2リットルのペットボトルに米を移し、冷蔵庫で保存する方法。ペットボトルは透明のものを選び、時々状態をチェックしよう。蓋をきっちり閉めることを忘れずに。
・40日から2カ月で食べ切る
保存期間が長くなるほど、虫の発生リスクも高まる。また、大量に保存していると、そのぶんにおいも強くなるため、においに引かれて虫が寄ってくる可能性が高くなる。

・「乾燥トウガラシ」は1カ月に1回交換
虫よけのために乾燥トウガラシを米びつに入れている人もいると思うが、宮ノ下さんは、「入れる場合は必ず月1で交換してほしい」と話す。「乾燥トウガラシは、においが強いうちはコクゾウムシを寄せ付けないことが確認されています。ただし、においが弱まってくると、トウガラシの害虫として知られるノシメマダラメイガのエサになってしまうためです」
日本人が米を食べ始めた縄文~弥生時代から存在していたというコクゾウムシ。長い付き合いの彼らには申し訳ないが、なるべく視界からシャットアウトして、おいしい米を守りたいものだ。
宮ノ下明大
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(通称:農研機構) 食品研究部門 食品流通・安全研究領域 食品安全・信頼グループ 主席研究員。農学博士。貯蔵穀物や加工食品に被害を与える食品害虫の防除技術と食品への混入防止技術を研究。玄米貯蔵施設や食品工場などの現場で使える知識の普及や、防除技術の開発を目指す。