覚えのない肩こりや腰痛に悩んでいる人はいないだろうか。もしかしたら、その不調は「猫背」が原因かもしれない。

姿勢が悪い自覚はないし、誰かに指摘をされたこともない…。そんなあなたも実は「隠れ猫背」の可能性があるのだ。

“万病のもと”とも呼ばれる猫背。そのセルフチェック方法と改善方法について、整形外科医で北里大学大学院医療系研究科教授の高平尚伸先生に聞いた。

スマホの普及も影響?

背骨は「頸椎(けいつい)」「胸椎」「腰椎」の3つのブロックに分かれ、S字カーブを描きながら体を支えている。高平先生によると、このバランスが失われ、頸椎が真っすぐになったり、腰椎が大きく後ろに曲がった姿勢を一般的に“猫背”と呼ぶという。

そんな猫背だが、以前に比べて増えているようだ。

長時間のうつむき姿勢は猫背の要因に(画像はイメージ)
長時間のうつむき姿勢は猫背の要因に(画像はイメージ)
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「手芸の仕事をされていたり、長時間の読書を習慣にされている方の中には昔から猫背に悩む人もいました。しかしスマホが普及した影響は大きいと思います。若者からお年寄りまでの誰もが使っているので、全年齢に当てはまるという意味では増えたかもしれません」

また、特に日頃からデスクワークをしている人は注意が必要だ。ついつい集中して前のめりにパソコンをのぞき込んだり、椅子との高さが合わなかったりすることなども、猫背の要因になるという。