混乱が続く韓国で15日、現職の大統領が初めて拘束された。
尹大統領は捜査を認めていないなどと、争う姿勢を見せている。今後、逮捕状が請求される見通しで、事態がさらに大きく動きそうだ。
「不法捜査だが、捜査本部の要請に応じることに」
韓国・尹錫悦大統領:
残念ながら この国の法が全て崩れました。

韓国国民に こう訴えた尹錫悦大統領。
内乱を首謀した疑いで、15日午前10時半ごろ拘束された。韓国で、現職の大統領が拘束されるのは初めてのこと。
発端は、尹大統領が2024年12月に行った非常戒厳宣言だ。

韓国の合同捜査本部は、国内に混乱を招いたなどとして1月3日に尹大統領の拘束を試みるが、大統領警護庁の抵抗にあい失敗。
ここから10日以上がたった15日未明、ソウルの大統領公邸前では…。

「今すぐにでも、そのような卑怯で不法的な拘束令状の執行を即刻中断することを求めます」

「内乱首謀者を逮捕しろ」
「尹錫悦を先に逮捕しろ!」
大統領警護庁などもバリケードを築き抵抗。

しかし、捜査員らはバリケードを取り除いて敷地内に入り、午前10時半過ぎ 尹大統領を拘束した。

記者リポート:
いま 公邸から黒い車が1台出てきました。尹大統領を乗せたとみられる車列がいま公邸から出てきました。
尹大統領は この直前にメッセージ動画を公開した。

韓国・尹錫悦大統領:
不祥事の流血事態を防ぐために、一応 不法捜査ではありますが、捜査本部の要請に応じることにしました。しかし、私は捜査を認めているワケではありません。
普段と変わらない口調ながら、争う姿勢をみせた尹大統領。

しかし、12月に弾劾訴追案が可決した際の様子と比べると、ノーネクタイでシャツにもしわが見えます。数十日間 大統領公邸にこもっていたからか。

合同捜査本部は200ページに及ぶ質問書を用意し、取り調べを行っている。
しかし、尹大統領は供述を拒否しているという。
捜査本部は、今後48時間以内に逮捕状を請求する見通しだ。
(「イット!」1月15日放送より)