中学の茶道部から高校はボクシング部へ。愛媛県内注目のボクシングガールは高校日本一を目指し、リングで自分を磨いている。

茶道からボクシングの世界へ

「パンチが当たった時はスカッとして。次ももう一発当ててやろうという気持ちになります」とボクシングの魅力を話しながら笑顔を見せるのは、愛媛県内で屈指のボクシングの名門校・新田高校で男子選手に混じって練習に汗を流す2年生の柏田萌菜選手。

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柏田選手は48kg以下の女子ライトフライ級で、全国3位の実力を持つ注目のボクシングガールだ。

柏田萌菜選手:
練習をすればするほど相手にパンチが当たるし、達成感も出てくるのでそこが一番いいと思います。ジュニアアスリートでボクシングに適性があると言われて体験してみたら楽しかったのでボクシングを始めました。

小学校の時は空手に打ち込み、中学では0歳から始めた水泳を続けながら、学校では茶道部に所属していたという柏田選手。
高校進学を機に心機一転、ボクシングの世界へ飛び込んだ。

柏田選手は身長160cm・体重48kg。一見華奢に見えるが、武器はサウスポースタイルから繰り出す切れ味鋭い“左ストレート”。

新田高校ボクシング部の藤井剛志監督は「スピードもありますし、もともと持っている運動能力も高いので、ミットを受けていてもキレのあるパンチを打ってきます」と柏田選手を分析する。

スピードのある動きで相手を崩し、攻め込むスタイルを得意としているが、1年生の時は思うような結果が残せず、悔しさが募る日々だったという。柏田選手は「距離感も全然わからないしどういう風にコンビネーションを組み立てればいいかわからなくて…」と当時の心境を語る。

それでも持ち前の“負けん気”で、誰よりもトレーニングに打ち込んできた努力が、公開競技として実施されたインターハイという大舞台で実を結ぶ。

柏田選手は第1シードで優勝候補の強敵を撃破するなど持ち味を存分に発揮し、3位表彰台を獲得。この階級では愛媛県勢初の快挙を達成した。柏田選手は「悔しいけどそれは頑張ってきたから3位になれた。前よりは自信がついてこれからも頑張ろうと思いました」と語った。

柏田選手は「可能性を秘めた選手」

競技を始めてまだ2年目。伸び盛りの柏田選手に藤井監督も「右のフック、フックの精度がもう少し出てくるとジャブももう少し的中率が上がってくるだろうし、それが使えるようになると相手にとってすごくやりにくい選手になるかな。可能性を秘めた選手だと思っています」と語り、大きな期待を寄せている。

練習中の柏田萌菜選手
練習中の柏田萌菜選手

柏田選手は「シンプルな動きだけどコンビネーションとか複雑な動きもあってそれを組み合わせるほどよりボクシングの深さを学ぶことができる」と話している。

大切にしている言葉は「常に自分史上最強!」。
目標の日本一へ、進化を続けるボクシングガールの挑戦が続く。

(テレビ愛媛)

テレビ愛媛
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