11月24日に千秋楽を迎えた大相撲九州場所で、山形ゆかりの琴櫻が大関同士の相星決戦を制し初優勝した。山形県内からも喜びの声が聞かれ、社長が琴櫻の後援会長を務めるスーパーでは、優勝を祝うセールも行われた。

琴櫻が幕内初優勝 初場所で綱取りへ

大関・琴櫻は、尾花沢市出身の師匠・佐渡ケ嶽親方の長男で、九州場所が大関になり5場所目。13勝1敗で迎えた24日の千秋楽で相星の大関・豊昇龍をはたき込みで破り、悲願の幕内初優勝を果たした。

父親の佐渡ケ嶽親方は、優勝が決まったあと「うれしい限り、こんな日が来るとは」と感慨に浸っていたという。2025年の初場所では、祖父で元横綱の初代・琴櫻を目指し、初の綱取りに挑む。

琴櫻は「この世界に入った以上、先代に追いつくことが目標でしたし、早く追いつきたい気持ちでやっていく」と綱取りへの意気込みを語った。

優勝セールの客入りは普段の3倍

24日、社長が部屋と琴櫻の後援会長を務めるスーパー「おーばん」では、取り組みの時間になると買い物に来た客が店内のテレビの前に足を止め、取り組みの様子を見守った。

琴櫻の優勝が決まると店内の客からは歓声が
琴櫻の優勝が決まると店内の客からは歓声が
この記事の画像(6枚)

そして琴櫻に軍配が上がると、客からは歓声が上がり、「感激した。とてもうれしい。格好良かった」「すごい相撲。本当に格好良かった」との声が聞かれた。

記念セールで混雑する店内
記念セールで混雑する店内

店ではすぐに優勝を祝うタイムサービスが始まり、大盤振る舞いで山形ゆかりの力士の活躍をたたえた。

おーばん山形東店・縄研史店長は「よかったです。やった、勝ちましたね。みんなで応援していたので、ようやくです。ありがとうございます、ちょっとおーばんは大忙しになります」と話し、優勝と同時に店員たちも大忙しだった。

野菜や精肉・鮮魚など約30品が、3割から半額以下で店内に並べられる。数量限定のため、すぐに品切れになるものも…。店によると、24日は普段の日曜日の夜と比べ、客の入りは3倍ほど多かったという。

店内の客からは「琴櫻が勝ち、すぐここに走って来た(笑)タマネギ・タマゴとスジコを買った。おめでとうございます」「山形にゆかりのある人だから、すごい。横綱に早くなってもらいたい」と祝福する声が聞かれた。

25日も店では優勝を記念して15%引きセールが行われていて、一部の店舗を除き午後9時半まで営業を行ったという。

琴櫻が時間いっぱいで見せた気合の入った表情は、いつにも増して格好良かった。次は綱取りに期待したい。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
さくらんぼテレビ

山形の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。