ふん尿や鳴き声などトラブルの原因となる野良猫を減らすため地域住民が猫を捕まえて不妊手術などを行う「地域猫活動」。
10月30日、高知市で行われたこの活動を取材した。
2年で2000頭…それでも追いつかず
高知市江ノ口地区に集められた約30匹の野良猫たち。
この記事の画像(6枚)29日から30日朝にかけ江ノ口・下知・潮江地区で捕獲された野良猫だ。
野良猫の繁殖を抑えるため江ノ口地区は2024年から「地域猫活動」を開始。住民が主体となって野良猫を捕まえ不妊去勢手術を行った後、見つけた場所に戻す。
江ノ口地区町内会長は「かなり苦情もあったり、ふん尿の被害とか、子猫が生まれるとか、車を運転するときに危ない。それで始めました」と話す。
特徴や性別を記録したら手術を行う車へ。麻酔をかけられた猫は手術を受けた後、目印として耳をカットされ「地域猫」になる。
にじのはしスペイクリニック高知分院・尾首陽子院長は「県内でも私たちだけで去年・今年で2000頭近い数をやってるんですけど、それでも追いついてないのが現状で。猫ってすごく繁殖力が高いので」と語る。
手術が進む間にも、保護されていない野良猫を次々発見される。
「活動を広げていきたい」
高知市によると、猫に関する相談件数は2023年度376件で2022年度より66件増えている。市は「地域猫活動」を推進していて、不妊去勢手術に1匹8000円から1万2000円を補助。2023年度は149匹が手術を受けた。
市の担当者は「野良猫に手術をして地域に戻した後も、餌をやる場合はトイレの世話まで行うなど管理を徹底してほしい」と呼びかけている。
高知市健康福祉部生活食品課・中橋真衣獣医師:
一つの地域だけではなく、その周りの地域も地域猫活動を一緒にして活動を波及させていく、これが成功させるポイントかなと思っています。市でも今後活動する地域を、徐々に点ではなく面として広げていきたいなと思っています。
高知市は2025年度、猫に関する相談件数を200件台まで減らしたいとしている。
(高知さんさんテレビ)