山梨県庁にある教育委員会。

この記事の画像(7枚)

そこで、文書に目を通しているのは、教育長の降籏友宏(ふりはた・ともひろ)さんです。

降籏友宏さん:
学校現場の方に送った方がいいのか、それを今、確認をさせてもらっています。

降籏さんが行っていたのは学校に送る文書を減らす「文書半減プロジェクト」です。

国や県などから届いたものを、教育長自ら、すべてチェックします。

必要な文書だけを、学校に送ることで教育現場の負担を減らしているのです。

降籏友宏さん:
行事の開催案内に関する事務連絡の通知です。このペーパー自体は(学校に)送らないです。

この活動で、1年間の文書が5分の1に激減した事例もありました。

降籏友宏さん:
元々、学校現場の方から「文書が多い」という声はあって(文書を見る)時間を減らして「子どもと向き合う時間」を少しでも増やす。

文書ではなく“子ども達と接する時間を増やしてほしい”と、降籏さんは、このプロジェクトを立ち上げたのです。

県内の小学校では、すでに変化が起きています。

子ども:
ガの幼虫がさ・・・

教頭:
え、どこにいるの?

子ども:
アサガオにいっぱいくっついてるよ。

教頭:
ええ、やめてください~。

教頭先生と楽しそうにお喋りする子ども達。

これまで文書処理が多かった教頭先生ですが、今は教室をまわり、授業の手伝いをする時間などができたそうです。

降籏友宏さん:
何しろ大変でした。こういう時間も生み出せなかった。

時間がある分、子ども達に返せる。

学校によっては、文書処理の時間が、1週間で最大4時間減ったというデータもあります。

降籏友宏さん:
小さな取り組みかもしれませんけど(負担軽減には)大きな物に積み重なっていくと思っていて、文書そのものの削減に繋がる取り組みが広がっていくといいなと思ってます。

教育現場の負担を減らすことで、子供たちのためになってほしいと願う降籏さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」9月18日放送より)