緑豊かな自然の中で、 畑仕事をしている人の姿。
そこで、白い布のようなものを埋めています。

澤柳直志さん:
製造するときに出た、 こういったTシャツを作るときの端切れですね。
“100% 土に還る洋服”
畑に埋めていたのは、なんと“服の生地”。

実は、この畑では、「着古された洋服」などを 農業に活用しているのです。
使われているのは、 天然素材だけを使った“100% 土に還る洋服”。

この服を作っているのが、 デザイナーの澤柳直志(さわやなぎ・なおし)さんです。

澤柳直志さん:
ゴミとして捨てられるような服作りをしない。天然の素材、 地球から借りた素材を使って服作りをして、それをまた“地球に還していく”事をやっていこうと。
微生物などが洋服をすべて分解
澤柳さんのブランドでは、 化学的な染色は一切行わず、生地には、オーガニックコットンや和紙を使用しています。

そのため、土に入れると 微生物などが数ヶ月かけて、洋服すべてを分解。
さらに、微生物が活発になり、数も増え、 栄養豊富な土壌ができあがるのだそうです。
澤柳直志さん:
縫い糸もすべてコットンとかで作られているので、分解が進むように、湿度をしっかり保ってあげる。
10年以上、デザイナーとして働いてきた澤柳さん。

自分がデザインした服が、消費されては、 次々に捨てられていく現状を目の当たりにし、 「洋服から出るゴミをゼロにしたい」と “土に還る服作り”を始めたのです。

澤柳直志さん:
ファッションというものは、 すごく人の気持ちを変えられる力があると思う。
服だけではなく、 様々な消費の形を変えていけるような、ひとつの服、ブランドになればいいなと思います。
洋服も無駄にせず、野菜作りのための栄養豊富な土壌も手に入る、澤柳さんの一石二鳥の活動はあすも続きます。
(「イット!」9月25日放送より)