兵庫9区は“裏金問題”で自民党から党員資格停止中で、選挙でも非公認となった西村康稔さん(61)、日本維新の会から新人の加古貴一郎さん(61)、立憲民主党から新人の橋本慧悟さん(35)、日本共産党から新人の高田良信さん(78)が立候補を予定している。

西村さんは、自民党は非公認としたものの、公明党は推薦を決めた。その背景を見ていく。

【動画】“裏金問題”で自民非公認も「公明推薦」 野党の立候補予定者たちは猛批判(兵庫9区)

■公明党の「推薦の線引き」とは

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不記載があった議員に対して、公明党は推薦の線引きを示している。

自民党が公認しない議員について、公明党の石井代表は、「公明党が推薦することは考えにくい」としていた。

また自民党が公認した議員への推薦の条件として、
1.説明責任を果たしている。
2.公明党に実質的に貢献している。
3.地元の党員・支持者の納得がある
この3条件で推薦を判断するとしている。

西村さんは、自民党“非公認”ですが、どうして公明党は推薦をしたのだろうか。

関西テレビ 神崎博報道デスク:西村さんは、これまで自民党の兵庫県連の会長もされてて、そういう意味においては公明党の兵庫県連と向き合ってきたという関係性があります。

今回、公明党としては地元、要は兵庫県連が『西村さんをどうしても推薦したい』と党本部に言うと、党本部として地元の意向を重視するということなので、『地元が言ってくれば党本部でそれで断ることはしない』と言っていたので、今回は特例的ですが、地元の意向を優先して、推薦を与えるということになったんだと思います。

選挙戦にどう影響するのだろうか。

関西テレビ 神崎博報道デスク:公明党は各選挙区で、だいたい2万票から3万票、票を持っていると言われてますので、推薦が出ることで西村さんの票に2万から3万乗ってくるので、有利に働くと言えると思います。

西村さんは自民党に所属しながら、一方で公明党の推薦を受けるという状況に、番組コメンテーターの菊地弁護士は「全国民の代表としてふさわしい人を推薦すべき」と話す。

菊地幸夫弁護士:代議士というのは、1回当選するとその選挙区から出ても全国民の代表になるんですね。公明党が推薦するということは、全国民の代表としてふさわしい方を推薦するというのが本来だと思います。ところが公明党との関係がうまくいってる、公明党に貢献してくれたとか、地元の理解がとか、やっぱり全国民に対してどうなのかっていうところを基準にして、推薦するかしないか決めていただきたいですね。

兵庫9区では西村さんに対して、ほかの立候補予定者たちは“裏金問題”について厳しく批判している。

「政治とカネ」の問題について、どのように考えているのか、有権者の大きな判断材料となるだろう。

(関西テレビ「newsランナー」2024年10月10日放送)

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