関東の1都3県で、2024年8月以降に相次いで発生した、住宅や店舗を狙った強盗事件。新たに、10月8日、千葉県船橋市の住宅街でも、強盗致傷事件が発生しました。

狙われたのは、またしても高齢の夫婦。
80代の夫は何らかのもので身体を縛られ、70代の妻は暴行を受け、ろっ骨を骨折するなど、全治1カ月以上の重傷です。被害額は約900万円とみられています。

田中良幸情報キャスター:
警察によると、二人組の男は玄関のカギを壊して侵入したということなんですが、玄関の青い扉を見ますと、その時壊された影響なのか、何か粘着テープのようなものが貼られています。

近隣住民によると被害宅の周辺は、事件の起きた夜から通報のあった朝にかけて、普段から人通りが多い場所だといいます。
なぜそんな場所が狙われたのか、被害者夫婦の親族は…。

被害者夫婦の親族:
普通の老夫婦ですよね、いつも夫婦2人でいた。どういうふうに、なんで狙われたかも分からない、まったく見当つきませんですね。
「心あたりはない」と話す一方でこんな話も。
被害者夫婦の親族:
もうだってあそこは家屋敷があるでしょ。あそこだけもう周りのあとは、周りに全部俺の(土地)だから。

被害があった家の周辺一帯は、被害者夫婦の親族の土地。
被害者夫婦は地主の家系で、「かなりの資産家」と地元では有名だったといいます。こうした情報を把握した上での犯行だったのでしょうか。

近隣住民:
この辺、安全だったので、そういうのがなかったので、市民としてはちょっと…びっくりしていますね。地域の人が密着型なので、誰がどこに住んでいるところなのか、大体分かっているところなので安心はしていたんですけど。ただ東京・埼玉とかそういう事件があったので、千葉も大丈夫かなと心配はしていたんですけど。

警察は、首都圏で相次いでいる“闇バイト強盗”の可能性も視野に、逃走した二人組の行方を追っています。
“トクリュウ”による犯行の可能性…「抵抗をしないで」
8月以降、関東の1都3県で8件起きている強盗事件。

そのうち、8月29日~9月3日までの3件は店舗が、9月18日~10月8 日までの5件はいずれも一軒家が襲われています。

――秋山さんから見て同一犯の可能性は?
元徳島県警捜査一課 秋山博康氏:
“トクリュウ”匿名流動型の犯罪グループの犯行に間違いないです。今回、この8件というのは、時期的・場所的なものから、トクリュウの指示によって犯行はされていると思います。本当に、面識のない実行犯がバラバラにやっていますから、捕まる。
私は(8件の犯行は)同一かなと思っています。
貴金属というのは高額なお金が1発で取れる、しかし、みんな捕まってニュースに流れる、これはやばいなと。それなら高齢者の家を狙うと変わっていったんだと思います。

――これは、高額の資産を持っている人の名簿か何かを持っている?
あります。普通の強盗であれば、実行犯が家を探すわけです、ここがやりやすいとか。
トクリュウの場合は、「ここの家をやれ」と特定したところに行くわけです。そういうリストは必ずあって、そこを特定して、犯行に移っていると。

古市憲寿氏:
強盗って日本で刑罰が重いじゃないですか。特に強盗致死傷とかいった場合非常に重いんですけど、だから犯人側の目線にたつと本来割に合わないはずなんですね。特に実行犯なんか切り捨てられる可能性がすごく高いわけじゃないですか。
しかも、強盗って日本では9割は検挙されていて、とくに公益的な犯罪となると警察も本気を出しますから、ほぼ捕まると思った方がいい、ほぼ捕まる犯罪にお金がどう分配されるか分からないで、だったら普通に働いた方が合理的だなと思うんです。
絶対に捕まるリスクが高い犯罪に、手を染める人が減ればいいなと思いますし、こういう明らかに人を傷つける犯罪が減ればいいなと思います。

元徳島県警捜査一課 秋山博康氏:
私は、見ている方にお願いがあって、もしこういうトクリュウの数人が強盗に入ってきた場合、抵抗すると攻撃される可能性が非常に高いので、抵抗しないように。お願いします。
(「めざまし8」10月10日放送より)