2024年9月、子供の命を守るためのチャイルドシートの使用の推奨基準が見直され、身長150cm未満までに引き上げられた。年齢だけでなく、体の大きさに合った使用が求められている。

安全を守るシートベルトにも危険が

事故の衝撃を和らげ、子供の命を守るために使用するチャイルドシート。現在、道路交通法で、6歳未満の使用が義務付けられている。

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JAF(日本自動車連盟)・岡山支部広報担当の建部拓さんは、「(日本では)6歳未満のチャイルドシート使用義務が定められているが、8月の事故ではチャイルドシートの使用義務のない7歳の子供がシートベルトを着けていて亡くなった」と話す。

2024年8月、福岡市で起きた痛ましい事故。路線バスと軽乗用車による正面衝突の事故で、軽乗用車の後部座席でシートベルトを着用していた7歳と5歳の姉妹が死亡。死因は衝突時の腹部圧迫とされている。

建部さんは「(シートベルトは)鎖骨部分が上にずれると首に当たったり、腰骨や骨盤部分がずれるとおなかに当たる」と話し、そのために危険が生じるという。

一般的に安全だと思われていたシートベルトが死亡の原因になり、チャイルドシートの使用が義務付けられていない7歳の女の子も犠牲となった。

長期使用は劣化や安全基準の心配も

JAFは2024年9月、チャイルドシートの使用の推奨基準を身長150cm未満まで引き上げた。年齢だけでなく、体の大きさに合ったチャイルドシートの使用が求められている。

ただ、重要なのはそれだけではない。

建部さんによると、「チャイルドシートはプラスチックでできているため、きょうだいで同じものを使い続けていると商品自体の劣化があったり、安全基準も変わっている」という。

2023年9月、国が定める商品の安全基準が刷新され、使用基準や車両への取り付け方法が新しくなった。

建部さんは「(新たな商品基準で)取り付け部分が金具で留めるタイプになった。チャイルドシート本体の金具を座席にある金具に差し込んで使用する」と説明した。

金具で固定することによって、これまでよりも安全性が高くなり、取り付けミスを防ぐことができる。

子供の命を守るためのチャイルドシート。子供の成長に合わせ最新基準を満たした製品を使用することが大切な命を守ることにつながる。

(岡山放送)

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