10月1日、「めざまし8」が取材した都内のクリニックには、咳をしている多くの患者の姿がありました。
この記事の画像(16枚)母:
おはようございます。
娘:
コホッ、コホッ
せきをしながら診察室に入ってくる女の子。
娘:
コホッ、コホッ
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
どっちかというと乾いた感じ(のせき)ですよね。
こちらの7歳の女の子は、問診中にも何度もせきを繰り返します。
苦しいのか、イスの上でぐったりする様子も。そんな女の子に医師の診断は。
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
結果が出たのでご説明させていただきます。「マイコプラズマによる肺炎」という感じですね。
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
レントゲンを撮ったら、こちらの左側の肺は比較的黒っぽさがあるんだけど、右側の方がちょっと白さが増してモヤモヤしてる感じがありますよね。これはマイコプラズマによる肺炎という感じですね。
7歳の女の子が診断されたのは、「マイコプラズマ肺炎」。
「乾いたせき」に要注意 マイコプラズマ肺炎とは?
「マイコプラズマ肺炎」は、長引く咳や発熱が特徴の感染症で、子供に多く見られます。中でも一番の特徴が…、
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
病原体に感染すると、いろんな上皮の細胞を破壊してダメージを与えるわけですね。
ダメージを与えていると、その刺激によりせきが出るんですけど、分泌物はあまり出ないので、それで「乾いたせき」が出るといわれています。
東京での患者数が過去最高となった「マイコプラズマ肺炎」。
今、この「マイコプラズマ肺炎」に感染する人が急増していて、東京都によると、9月16日~22日までの1週間に報告された患者数は、1医療機関あたり2.80人。
これは統計が開始された1999年以降で、最も高い値となります。
娘が「マイコプラズマ肺炎」と診断された母親は…。
母親:
うつるんですか?
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
やっぱり濃厚に密にある程度の時間、接近したりしているとうつす可能性はありますね。
母親:
2~3週間潜伏期間があるそうなので、忘れたころにまた発熱やせきが出ないかが心配です。子供も親も両方心配です。
クリニックを訪れた他の患者は?
マイコプラズマ肺炎に感染した児童:
ちょっとだるくて、せきがひどいですね。(学校では)なんかみんなちょっとせきしてる人が多いなって感じます。
「診断が難しい…」現場の医師の懸念
猛威を振るう「マイコプラズマ肺炎」。
現場の医師は、ある懸念を抱いているといいます。
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
診断するということがちょっと難しい。
マイコプラズマ肺炎は、頻繁にせきが出るくらいまでひどくならないと、検査してもなかなか陽性にならないといいます。
クリニックばんびぃに 時田章史院長:
「乾いたせき」っていうのが特徴ですが、診察を受ける際にその場でお子さんがせき込まないことも多いですから、もしご自宅でちょっとひどいせきが続いている時には、ぜひ動画を撮って持ってきていただけると、診断の助けになることがあります。
“歩く肺炎”とも呼ばれている「マイコプラズマ肺炎」。
初期症状は、発熱、倦怠感、頭痛と他の風邪と変わらないため、数日後に現れる「乾いたせき」の特徴をしっかりと捉えることが必要です。
予防対策としては、手洗い・うがい、マスク、そして適度な換気。
コロナ禍でやってきたような、基本的な感染対策を今後も引き続き続けていってほしいとのことです。
(めざまし8 10月2日放送より)