「農薬が流水で洗っても取れずに水を弾く、というようなことはまず起こりません。そもそも果物や野菜などの植物は水を弾きます。農薬も弾かれてしまって残らないので、植物にちゃんと農薬がくっつくように『展着剤』を使います。それでも、雨が降ると流されてしまうので、農薬を散布する際は晴れが3日続く時を選んだりします」

そんなに農薬が取れやすいということは、農薬を落とすために果物や野菜をゴシゴシ洗う必要はないのだろうか。
「はい。これは残留農薬の基準が厳密に日本の法律で決められているためです。ただ、食べても影響はないとはいえ、多少は残っている可能性があることや、単純に汚れやほこりを落とすために、食べる前には流水で洗ったほうがいいでしょう」
「好きなものをおいしく食べて」
ちなみに、国華園の公式X(旧Twitter)には過去に「輸入物は怖い」「輸入物は農薬まみれ」といったリプライが寄せられたこともあるそうだが、これについても「国産と輸入品で基準が異なるということはなく、同じ基準で流通している」と返答していた。
「基本的に国内で販売されている野菜や果物に健康を害するほどの何かが残留しているということはまずないので、あまり気にせず好きなものをおいしく食べていただければいいのではないかと思います」
ブルームと農薬の違いをはじめ、正しい知識を身につけることが、おいしく新鮮な野菜を選ぶ手助けになりそうだ。