バレーボールの新たなリーグ「SVリーグ」が10月開幕するのを前に、アランマーレ山形が練習を公開した。外国籍選手と日本人選手の融合を図り、まずは1勝・初勝利をつかみに行く。
外国籍選手2人が加入
「世界最高峰のリーグを目指す」をコンセプトに10月開幕するSVリーグ。昨シーズンのV1に続き国内のトップリーグに参戦するアランマーレは、9月24日、ホームアリーナの県総合運動公園で練習を公開した。

これまでのアランマーレはチーム一丸・団結力が光っているチームだった。今はそこに外国籍選手の圧倒的な高さ、そしてパワーが加わり、これまでより戦う集団になっている印象を受ける。

9月6日、チームは新たに2人の外国籍選手を迎えた。ウクライナ出身のオレクサンドラ・ビチェンコ選手(28)。身長は192cm。世界トップレベルのトルコのリーグでのプレー経験があり、その高さから打ち下ろすスパイクは強烈だ。

そしてもう1人、タイ出身のドンポーン・シンポー選手(20)。身長175cmのアウトサイドヒッターだ。タイ代表として2024年のネーションズリーグにも出場。スパイクにパンチ力があり、まだ20歳とこれからの成長にも期待できる。

北原勉監督は「先日、創部初の海外遠征でベトナムに行った。そこは日本人選手だけで行き、日本人の巧みさを再確認・強化してきた。今週末からは韓国遠征があるので、そこで合流した外国籍選手との融合を図る。そのままSVリーグに入っていく」と語った。
「日本人選手の活躍欠かせない」
2人が加入し間違いなく攻撃力は高まるが、今、悪戦苦闘しているのがセッター陣だ。3人のセッターは、これまで190cmを超える選手にトスを上げた経験がなく、高さやスピードなど今、まさに「トスの質」を高めている段階だ。

#12 セッター・石盛めるも選手は「自分ではトスを高く上げたつもりでも『もっと高く』と言われて、1本1本打つたびに『今のどうだった?』と、練習中にしっかりコミュニケーションをとって、1つずつ埋め合わせをしている」と話した。

開幕に向け外国籍選手と日本人選手の融合を図っていくアランマーレ。SVリーグで勝つために北原監督は、昨シーズンV1でサーブランキング2位に入った#7 MB・伊藤摩耶選手や、3シーズン連続でキャプテンを務める#3 OH・木村友里選手など、日本人選手の活躍が欠かせないと断言している。

伊藤選手は、「今回の海外遠征でも自分のサーブが通用することがわかったので、自信を持ってチームに流れを持ってこられるサーブを打っていきたい」と話し、木村選手は「日本人選手にしかできないプレー・細かいプレーがあると思うので、そこをベースにして外国籍の2人の力を合わせていくと、今までよりもいいアランマーレになっていくと思う」と語った。

当面の目標は昨シーズン実現できなかったトップリーグでの勝利。アランマーレは9月29日からの韓国遠征を経て、10月12日、福島市でデンソーとの開幕戦を迎える。
(さくらんぼテレビ)