水泳の花形種目と言えば自由形。愛媛で負け知らずの高校生スイマーが四国で2冠を達成した。しかし高校最後のインターハイではプレッシャーに負け、決勝に残れなかった苦汁をなめる結果に。それでもあくなき“探求心”で唯一無二の泳ぎを模索し、将来は日本代表入りを狙う。
高2から負け知らずの県記録保持者
水泳の中でも最速を誇る花形種目の自由形。

新居浜西高校の3年生・金田浩聖選手は、100mと200mで愛媛県総体を連覇するなど、高校2年から県内で負け知らず。短水路(25mプール)の200mでは、1分48秒86の県記録を持つ愛媛の高校生トップスイマーだ。
地元の水泳クラブ「ファイブテン新居浜」に通い、研さんを積んでいる。

金田浩聖選手:
県内だけじゃなく四国・全国と速い選手は多いんですけど、そういう選手たちと競り合っていく。1人でも多くの人に勝っていけるように頑張っています。

金田選手について、ファイブテン新居浜の後藤成晴コーチは、「キックが効いてる時はすごくボディポジションが高く上がるので、浮いて水面を滑ってるような泳ぎができている。その辺りが強みかなと」と話す。
自信を持って挑んだ高校最後のIH
身長177cmで体重68kgの体格。武器は大きな泳ぎとトップスピードで最後まで泳ぎ切るスタミナだ。

四国総体でも圧巻の泳ぎで100mと200mの2冠を達成し、四国の高校ナンバーワンに輝くとともに、高校1年から3年連続でインターハイ出場を決めた。2024年6月の県総体でも納得のタイムを記録。
しかし、自信を持って臨んだ高校最後のインターハイでは決勝に進めず、不完全燃焼の結果に。
金田浩聖選手:
県総体でも(100m)51秒55という自分でも納得のいくタイムが出せて、この調子でいけばインターハイでは50秒台を出して、しっかり決勝に残れると思ったんですけど…。

「自分がいざ決勝に残れる位置にいるとなると、感じるプレッシャーが違ってて、思い通りのレースができなくてすごい悔しかった」、苦い経験をした金田選手はその悔しさを胸に、日々練習に打ち込み、さらなる進化を誓った。
「国スポでは絶対に決勝に残る」
金田選手は、自分より速い選手たちの泳ぎを見て、その選手たちはどこが強いのか研究。「いいところは取り入れつつ、今の自分のストロングポイントを生かして、オリジナルの泳ぎで上にいけたら」と意気込む。

成長の原動力はあくなき“探求心”。唯一無二の泳ぎを模索してきた。

金田浩聖選手:
このままでは終われない。国スポでは絶対に決勝に残って上を見て、高い目標を持って取り組んでいきたい。
高校最後の大舞台として臨んだ国民スポーツ大会。金田選手は決勝に残れず、またも悔しさを味わった。それでも、大きな目標は将来の日本代表入り。四国最速の高校生スイマーの挑戦が続く。
(テレビ愛媛)