5度目となる自民党総裁選への出馬を表明するために、24日、地元・鳥取県を訪れ夏祭りに参加した石破茂元幹事長(67)。
この記事の画像(16枚)地元の人々から渡される屋台の食べ物を笑顔で受け取り、握手。射的を楽しんだり、カレーライスをかっ込み、おいしそうにビールを飲む場面も。
石破茂元幹事長:
あ~最高だな!
そして、集まった大勢のマスコミを前に境内に立った石破氏は、ひたいに大量の汗をかきながら、その決意を語りました。
石破元幹事長:
38年間の政治生活の集大成として、これを“最後の戦い”として、原点に戻り全身全霊で皆さまにご支持を求めてまいります。何卒よろしくお願いを申し上げます。
長年、石破氏を応援しているという支持者は、“最後の戦い”にかける石破氏の本気度を感じたといいます。
初当選時から約40年 石破氏を支持:
(石破さんが手を)ぐっと握られてね、「よろしく頼みます」って言われましたけど、その手は確かに力強さがありましたね。
「原点に返りたい」石破氏の“変化”
29歳の若さで初当選し、これまで12回の当選。幹事長や政調会長の党執行部、地方創生担当大臣、防衛大臣などを歴任してきた石破氏。
その一方で、アニメキャラクターのコスプレや、「鉄オタ」ぶりを披露するなど、親しみやすさから国民からは高い人気を誇っています。
7月にFNNが行った世論調査では、「次の自民総裁にふさわしい人」を聞くと24.7%で最も支持を集めました。
そんな石破氏は今回の出馬表明で、こう宣言しました。
石破茂元幹事長:
ルールを守る政治でありたいということです。
政治家のための政治ではない、国民のための政治。節度を持って集めたお金、それがなぜ政治のために必要なのか。それを限りない透明性を持って、国民に向けて公開をいたしてまいります。
豊富な経験と、抜群の知名度を誇る石破氏。しかし、苦い記憶であり続けるのが「総裁選」です。
2008年以降、4度挑んでいずれも敗北。その要因が顕著に表れたのが、5人の候補者で争われた2012年。党員と議員票で行われる1回目の投票では、石破氏が党員票を伸ばしトップになるも、議員票のみで争われる安倍元総理大臣との決戦投票で、逆転負けを喫しました。
8月18日、フジテレビの番組「日曜報道 THE PRIME」に出演した際、橋下徹氏からこんな直球の質問が…。
橋下徹氏:
石破さん、国民的には支持があるのに、ここ(議員票)が集まらないというのは、国会議員との人間関係、作り方に何かまずさがあるんですか?
石破元幹事長:
そうでしょうね。「おまえ、自分だけ正しいと思うなよ」とか、「もっとコミュニケーションをとらなきゃいけないぞ」とか、そういうご指摘はいただきます。自分の時間が限られているので、知らないことはたくさんある。そういうことを勉強しなきゃいけない。それとコミュニケーションを取るということを、どう両立させるかは、私もずっと課題としてきたところですね。
国会議員の支持拡大をどう考えているのか、めざまし8は石破氏本人に聞きました。
――過去4回議員票を集められなかったことを踏まえ、変えた部分はありますか?戦い方として。
石破茂元幹事長:
気持ちは何も変わっていませんが、原点はこの地元だということだし。1人1人を大切にするっていうことも原点ですし。東京も地方も幸せに暮らせる日本を作りたいなっていう、そういう原点に返りたいなと思ったのが今までと違うところかな。
「議員仲間のことは振り切ってほしい」
めざまし8コメンテーターの橋下徹氏は、改めて石破氏の出馬表明に対し、以下のようにコメントしました。
橋下徹氏:
結局、石破さんの強みでもあり弱みでもあることは、石破さんはあんまり議員仲間とのコミュニケーションを大切にしてこなかったタイプなんです。
国会議員の仲間とのコミュニケーションっていうのは日頃の“飲み食い”なんです。僕も参加したことあるけど、本当にしょうもない話を何時間もやるから、僕はもう行かなくなったんです。石破さんも同じようなタイプ。
そうすると、国会議員から「あいつは付き合い悪い」「面倒見が悪い」「フォローがない」「上から目線だ」とかボロカスに言われる。でも石破さんはそういう時間よりも、自分の政策の勉強をしたいとやったわけなんですよ。ここが難しくて、総理になろう、総裁になろうと思ったらこのしょうもない飲み会をやり続けないと支持を得られない。
今の国会議員は、どうしても国会議員のことを考えてやるから、国民からの支持が離れる。どっちを重視するかですね。僕はやっぱりね、議員仲間のことよりも、国民のことを考えて、一か八か、議員仲間のことは振り切って国民目線でメッセージ出していってもらいたいですね。
本人は最後の戦いって言っているわけだから、振り切ってほしい。
(めざまし8 8月26日放送)