山形市で活動するチアリーディングチームが7月の東北大会で優勝し、全国大会への切符を手にした。8月20日現在、チームは難易度の高い技に挑戦中で、厳しい練習でも笑顔を絶やさず奮闘している。
強みは「ミスをしないこと」
弾ける笑顔でアクロバティックな技を披露するのは、山形市のチアリーディングチーム「GLOOVERS(グルーバーズ)」の中学生メンバー。

グルーバーズは7月、宮城で行われた東北チアリーディング選手権に出場した。グルーバーズ以外は全て高校生のチームという中、見事に初優勝。山形のチームとしても、初めて全国大会の切符をつかんだ。

チームリーダー 山形一中3年生・山口夏歩さん:
去年から目指していたことなので、すごくうれしかった

石川静香コーチは「ミスをしなかったことと、一つひとつの技をしっかり決められたというところで評価が高かったのかな」と振り返る。
チアリーディングは2分30秒の競技時間の中で、掛け声や特殊なジャンプなどを組み合わせて演技を構成し、その正確性や完成度・難易度を競う競技。

それ以外にも、元気さや笑顔も採点の対象で、「笑顔の真剣勝負」と言われている。
現在、グルーバーズの中学生メンバーは1年生~3年生までの14人で、チームの目標であり強みは「ミスをしないこと」。このメンバーになってから出場したこれまでの3つの大会全てでノーミスの演技ができた。

互いを指摘し合える「チームワーク」と、全ての技に対し納得いくまで突き詰める「諦めない気持ちの強さ」が、ミスのない演技につながっていると石川コーチは言う。

「『チアをやりたい』『うまくなりたい』という気持ちはどこにも負けない。誰か我が強いというよりはみんなで一つひとつ協力して作っていくチーム」と石川コーチはグルーバーズを評した。
準決勝進出ねらい高難度の技に挑戦
全国大会まで約2週間となったこの日、グルーバーズはさらに自分たちの演技のレベルを上げるため、難易度の高い技に挑戦していた。

チームリーダーの山口さんは「今は新しい技や、東北大会よりもレベルの高い技を入れて練習をしているので、焦ってしまうこともあるが、みんなやる気はすごくあるので成功を目指して頑張っている」と話した。
出場する全国大会「JAPAN CUP」はチアリーディングで最も歴史のある大会で、東北から中学生のチームが出場するのはグルーバーズが初めて。

目標の「予選を突破し準決勝進出」を果たすため、組体操のように人を乗せる技「スタンツ」に、回転や片足で立つ難しい動きを取り入れて高得点をねらう。

スタンツで上に乗る「トップ」の選手と、下で支える「ベース」の選手が動くタイミングを合わせることがとても難しく、バランスがとれず落ちてしまうことも。

石川コーチは「もったいない落とし方をしてる。いつもだったらできることを、今できなかったらもったいないじゃない、せっかくやっているのに。次の1本は落とさない」と、チームを鼓舞する。

映像を見て動きを確認したり、メンバー同士でどうすれば成功するのか話し合ったりして、何度も何度もチャレンジする。これがグルーバーズの強みだ。

2年生・青木琉莉さんは「レベルの高い技は怖かったりするけど、本番では団結力を高めて成功できるようにしたい」と意気込みを語った。
ねらうは「ノーミスの演技」
全国大会は東京で8月29日に開幕。
難易度の高い技でも諦めない練習で自分たちのものにし、ねらうのはもちろん「ノーミスの演技」だ。

チームリーダー・山口夏歩さん:
まずはトーナメントを突破して準決勝に行くことと、ノーミスで悔いの残らないようにしたい。東北大会ではすごくみんな自信がついたので、自信を持って頑張ります
中学生チームが東北大会を突破するだけでもすごいこと。リーダーの山口さんが話していたように、自信を持って全国大会で演技してほしい。
ちなみに、グルーバーズではともに楽しく取り組むメンバーを募集しているということで、興味のある人はチームのインスタグラムを見てほしい。
(さくらんぼテレビ)