熊本県と熊本市による調整会議が開かれ、木村熊本県知事と大西熊本市長は交通渋滞や地下水保全について話し合った。会では県市合同で時差出勤を実施することや、阿蘇地域の草原などを活用し、地下水保全に取り組むことで合意した。

熊本県知事と熊本市長が課題について協議

熊本県と熊本市の調整会議には、木村熊本県知事と大西熊本市長を始めとした幹部職員が参加。

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交通渋滞については、7月に木村熊本県知事と大西市長がトップ会談を行っていて、熊本市が8月5日から16日に実験的に行った時差出勤について報告。1日当たり約3000人の市職員が参加し、交通量の分散が見込まれたとして、9月に県市合同で時差出勤に取り組むことに合意した。

また、渋滞が目立つ熊本市の東部や菊陽町に近い北東部を中心に交差点を改良することや、マイカーから公共交通機関への転換を促すことを決めた。

地下水保全については水を地下に蓄える涵養について、白川中流域の涵養量が2024年度に約1200万トン増え、2800万トンになる見込みを報告。一方で、農地によらない涵養も必要として、阿蘇地域の草原や森林などによる地下水涵養についても進める考えで合意した。

「いいスタートライン」「県民運動的広がりを」

木村熊本県知事は「阿蘇地域の涵養に取り組む方向性で一致できたということは、これからより具体的な対応策や、阿蘇側でどういう受け入れが可能かの調査に入れるので、すごくいいスタートラインに立てた」と話した。

また、大西熊本市長は「時差出勤についても、経済界に声をかけたりすることで県民運動的な広がりを見せていけば、ラッシュ時の渋滞はかなり緩和する効果が出てくると思う」と話した。

熊本県と熊本市は年内に改めてトップ会談を開き、効果検証や次の施策についても話し合う予定だ。

(テレビ熊本)

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