パリオリンピックが日本時間の8月12日の朝、幕を閉じた。長野県関係は14人が出場。このうち柔道・出口クリスタ選手が金メダル、馬術団体・大岩義明選手が銅メダルを獲得した。出口選手の活躍を振り返る。
大学進学後は結果が出ない時期が…
柔道女子57キロ級・塩尻市出身の出口クリスタ選手。
父親の母国カナダ代表として初めてオリンピックに出場した。
3歳から地元の道場で柔道を始めた出口選手。
この記事の画像(5枚)松商学園時代には1年生でインターハイ優勝。しかし、大学に進んでからはプレッシャーもあり結果が出ない時期が続いた。
悩んだ末…「カナダ代表」として戦う
2017年に転機が―。
父親の母国・カナダから声がかかり悩んだ末に国籍を取得、「カナダ代表」として戦うことを決めた。
2019年に取材した際、出口選手は「日本はいろんなプレッシャーを背負いながら戦っていると思うが、カナダは自由にやらせてくれるので、それが合っていたのかも」 と話していた。
苦悩と決断の末、たどり着いた大舞台
苦悩と決断の末、たどり着いたオリンピックの舞台。
世界ランキング1位の出口選手は、順当に勝ち進む。
決勝は延長に入る激闘に―
相手に3回目の指導が出て、出口クリスタ選手の金メダルが決まった。
出口クリスタ選手「長かった」
柔道女子57kg級 金・出口クリスタ選手:
「長かったです。東京五輪に出たかったけど出られなくて、カナダだけじゃなく日本の皆さんも応援してくれて、すごく励みになりました」
出口選手の恩師の誠心館道場の村山良治さんは「夢のようです。どんな顔して(塩尻に)来るかね。たぶんメダルぶら下げて俺にかけてくれると思うんだけど」と満面の笑みを浮かべた。
また、出口選手のおば・横山裕美佳さんは 「『おめでとう』と『メダル見せて』と、とりあえずハグします」と、めいの活躍を喜んだ。
夏の五輪個人種目で県内出身選手が金メダルを獲得するのは初めてだ。
8月14日には地元・塩尻で「凱旋パレード」が行われる。
(長野放送)