高校生カップルを殺人未遂容疑で逮捕

2024年8月6日夜、福岡市博多区のJR博多駅近くで、千葉県船橋市の男性(50)が刃物で切り付けられた事件。警察は8日、大分・日田市の男子高校生(15)と女子高校生(16)を殺人未遂の疑いで逮捕した。2人の高校生は、被害者を殺害するつもりで事前に包丁を用意し、自宅のある大分県日田市から福岡市に向け高速バスに乗っていた。

事件があった現場(6日、福岡市博多区)
事件があった現場(6日、福岡市博多区)
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2人の高校生を逮捕した博多警察署によると、調べに対し男子高校生は「僕の彼女と話し合い、包丁を使って被害者を殺そうとしたことは間違いありません」。女子高校生は「今の彼と一緒になって元彼を殺害しようとしたことは間違いありません」などと話し、容疑を認めているという。

逮捕された2人は交際関係にあるが、女子高校生は、それ以前にSNSで知り合った被害者の男性と交際していたことがあったという。

事件現場の位置図
事件現場の位置図

大分県に住む高校生2人が、千葉県に住む被害者をなぜ、福岡で殺害しようとしたのか?警察への取材で、事件当日の2人の行動やそれに至る経緯が少しずつ分かってきた。

事件当日2人は高速バスで福岡へ

事件当日、高校生2人は高速バスに乗って大分から福岡に。一方、被害者の男性も当日、飛行機で福岡を訪れていた。
福岡に到着した男性と女子高生が夜、待ち合わせをして街を歩いている間、男子高校生は2人の後をずっとつけていたという。しかし犯行現場近くのコンビニエンスストアで被害者の男性が、男子高校生がついて来ていることに気づき、激しいやりとりが始まった。2人の様子はコンビニの防犯カメラに捉えられている。

その後、コンビニを出た近くの路上で、男子高校生は刃渡り16cmの包丁で男性の顔や背中、腕を切り付けたのだ。

福岡市と大分・日田市の位置
福岡市と大分・日田市の位置

警察が犯人の行方を捜査していた約40分後、逃走した犯人と特徴が酷似した男子高校生を現場近くで警察が発見し、包丁を所持していたため銃刀法違反の現行犯で逮捕した。包丁には微量の血痕が付着していたという。

一方、女子高校生は、現場周辺をうろついていたが、事件から約5時間後の翌7日午前2時過ぎ、博多駅前広場のベンチにいたところを警察が発見し、参考人として任意同行を求めた。

被害男性と交際していた女子高校生 会ったのは過去1回

2024年5月から交際していたという高校生2人。
一方で女子高校生は2年前に被害者の男性とSNSで知り合い、その後、交際を始めている。交際時期については、女子高校生と男性で認識にずれがあり、女子高校生は「去年10月から今年1月まで交際」と話しているが、男性は「去年11月から交際を始めて、今も続いている」と思っていたと話している。

事件があった現場(6日、福岡市博多区)
事件があった現場(6日、福岡市博多区)

事件前に女子高校生と男性が実際に会ったのは、たった1回。大分で会ったといい、直接会うのは今回が2回目だった。女子高校生は最近まで男性に連絡を取り、悩みを相談していたという。
男性は悩みを聞いて「自殺してしまうのではないか」と心配になり、福岡に駆けつけたというが、これまでのところ女子高校生と男性の間にトラブルは確認できていない。

女子高校生「止めたいなら殺せば」

交際をまだ続けていると思っていた被害者の男性は、事件当日、女子高校生と会う約束を取り付けた。女子高校生は男子高校生に「元カレに会いに行く」と告げたという。男子高校生が「行かないでほしい」と反対すると、女子高校生は「止めたいならば殺せば」と犯行をそそのかすようなことを言い、男子高校生は犯行に及んだとみられている。

犯行は、8月6日当日に計画し、凶器の包丁も当日に大分で購入したとみられている。

警察の調べに対し、女子高校生は「どうすれば男性を突き放せるか考えているうちに、男性を憎めばいいという感情が生まれた」などと説明しているという。

男子高校生の送検(9日、博多警察署)
男子高校生の送検(9日、博多警察署)

警察は、9日午後、男子高校生と女子高校生をそれぞれ福岡地検に送致。今後も詳しく事情を聞き、犯行に至った経緯を調べることにしている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
テレビ西日本

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