2024年の夏。福岡県発の旅行先は、歴史的な円安や家計を直撃する物価高の影響で、移動距離・移動時間が短く済む地域が人気のようだ。国内では東京ディズニーリゾートに次いで沖縄県、海外では韓国などアジア圏が選ばれた。
今年は圧倒的に国内旅行が人気
大手旅行会社のJTBは、2024年の夏休みに1泊以上で旅行に出かける人は、2023年に比べ4.1%減少する見通しと発表した。物価高の影響などにより旅行への支出を抑える動きも出ているという。

そうした中、福岡市内の旅行会社「アドツーリスト・天神営業所」の堀江雅子所長は、2024年の傾向について、旅行先は圧倒的に国内だと話す。円安傾向で旅費がかかる上、現地での滞在費用がかなり高騰しているため、「海外で」と考えている人は、ごく稀(まれ)だと現状を口にする。
福岡県からの行き先人気トップ3は
円安などを理由に需要が高まっている国内旅行だが、福岡県からの人気の行き先トップ3はどこなのか。

堀江所長によると、まず第3位は北海道。夏場でも比較的涼しく過ごせる上に、海鮮丼やラーメンなどご当地グルメが多いことも理由のようだ。

続いて第2位は沖縄県。福岡出発の人にとっては距離が近いという立地の良さもあいまって、毎年人気。海外よりも安く気軽にリゾート気分を楽しめることが魅力となっている。
そして、第1位は東京ディズニーリゾート。

2024年、東京ディズニーシーに新たにオープンした「ファンタジースプリングス」。映画「塔の上のラプンツェル」を舞台にしたエリア「ラプンツェルの森」や「アナと雪の女王」を舞台にしたエリア「フローズンキングダム」など映画の世界を楽しめる。
「新エリアで、せっかく行くなら新しいところという傾向がありますが、直近の予約だとなかなか取れない傾向で、行きたいけど行けないという方も現状としては多くいます」と堀江所長は話す。
海外も近場のアジア圏が人気
一方、円安の中でも海外旅行を希望する人に人気の行き先はアジア圏だという。

移動距離も移動時間も短く済み、移動が短い分、旅費的にも割安になる傾向があるためだと堀江所長は説明する。

特に、韓国が人気のエリアだ。さらに、豊かな食文化やノスタルジックな街並みが楽しめる台湾や、世界遺産が多く物価が安いベトナムが人気を集めているという。
歴史的な円安、家計を直撃する物価高の中で迎える2024年の夏休み。少しでもお得に楽しめる旅行先を賢く選ぶ人が多くなりそうだ。
(テレビ西日本)