濃厚なつけ麺専用のスープに必要不可欠な煮干しが、価格高騰のあおりを受けている。
つけ麺に必要な小麦・豚肉高騰に続き、煮干しまで値上がり、まさに“トリプルパンチ”を受けた店主からは悲痛の声が聞かれた。
煮干しの仕入れ値上がり「今までで一番利益率が低い」
行列ができる東京・大田区の「煮干しつけ麺 宮元」。
この記事の画像(32枚)店内も人でいっぱいで、煮干しのいい香りも漂ってきている。
24日のランチタイムに客が夢中になって食べていたのは、煮干しをふんだんに使った人気のつけ麺。
だしが出やすいよう煮干しを細かく刻み…、
鶏や豚ベースのスープに入れ6時間かけてじっくり煮出し1日寝かせた特性濃厚スープ。
麺は、もちもちの自家製中太麺。そこにチャーシューをのせれば、店自慢のつけ麺が完成。
利用客は「ほかの店とは違う圧倒的な濃厚なつけ汁、ものすごいです」と評価する。
舌をうならせる濃厚な煮干しつけ麺。しかし、店では深刻な問題に直面していた。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表は「1年半前から比べると、2倍近く今煮干しは値上がりしてますね。オープンして9年たちますけど、今までで一番利益率が低いですね」と語り、原材料となるイワシの不漁により、煮干しの仕入れ値が上がっているという。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
全国取れないっていうことで、値上げしてますね。今取れてないんで不漁で…。
この店では、千葉県産や長崎県産などのイワシの煮干しを1日約15kg、2箱以上を毎日使用。
そのため、値上がりの影響は大きいという。
さらに、麺作りには欠かすことのできない小麦が、2023年から約20%値上げ。
また、チャーシューのもとになる豚肉も値上げしている。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
小麦もお肉の方も、全て値上げしています。
仕入れている煮干しと合わせて、まさにトリプルパンチだという。
“煮干しの使わないラーメン”
そこで店では、メニューの値上げを踏みとどまるため、1年半ほど前から、貝やアサリ、シジミがメインの“煮干しの使わないラーメン”の提供を始めたという。
煮干しと違って魚介系メインのスープは、仕入れ値が抑えられコストダウンにつながるという。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
値上げはしたいですけど、現状は今ちょっと頑張って、このままの値段で提供させていただきたいなと思います。
(「イット!」 6月24日放送より)