山形・大蔵村にある肘折温泉の名物だった「肘折人力車」が6月15日、2日間限定で復活し、温泉街を駆け抜けた。2年ぶりの復活に温泉街は活気づいた。
「にぎやかさを取り戻してほしい」
15日の肘折温泉。2年ぶりに帰ってきたその雄姿に、観光客や地元の人たちからも歓声が沸き起こった。
この記事の画像(6枚)「肘折人力車」は26年前、バスの運転手を定年退職した佐藤則夫さんが温泉街を盛り上げようと始めたが、高齢を理由に2022年に引退。
今回、村が「春の観光キャンペーン」に合わせて復活できないかと企画したところ、佐藤さんの車夫仲間の山口仁さん(65)と齋藤昭一さん(66)が、無料の“出張”運行を引き受けてくれた。
車夫歴13年・山口仁さんは今回の復活に「うれしいこと。まだまだ無料体験は少ないので大いに乗ってほしい」と話した。
用意した人力車のうち1台は佐藤さんから譲り受けたもの。乗車場所には佐藤さんも駆けつけた。
佐藤則夫さん:
感無量。人力車を手放した時は本当に寂しかった。肘折温泉には昔のようににぎやかさを取り戻してほしい
観光客を乗せて風情あるメインストリートをゆっくりめぐる人力車。2年ぶりの復活に温泉街は活気づいた。
山形市から来た観光客からは「とても良い思い出になった。良かった」「なかなかできない経験なので楽しかった」などの声が聞かれた。
大蔵村は、秋の紅葉シーズンにも「肘折人力車」の無料運行を検討している。
(さくらんぼテレビ)