11日、兵庫県議会では、自民党などによって、百条委員会を設置するための手続きが一歩進んだ。

議会が斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査することになるが、反対する議員からは、「各会派の思惑がぶつかり、政局になる」との声も聞こえてきた。

【動画】知事のパワハラ疑惑『百条委員会』設置へ進む 「来年の知事選に向けた政争になってしまう」と反対派

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11日午後、兵庫県議会では、13日の本会議で議論するテーマを決める会議が開かれた。この中で自民党などが百条委員会の設置を提案したいと申し出た。

兵庫県の幹部職員(60)が斎藤元彦知事のパワハラ行為などを告発する文書を配布したが、県は内部調査で「事実無根」と判断。

しかし、一部の県議は「内部調査は信用できない」などとして、第三者委員会の再調査に加え、議会が強い調査権を持つ「百条委員会」の設置を求めていた。

百条委員会の設置には、議員の過半数、43人以上の賛成が必要だ。採決のカギを握る最大会派・自民党議員団は10日、設置提案について、全員が賛成するよう党議拘束をかけた。

自民議員団 北野実幹事長:しっかりと百条委員会の設置に向けて、動こうということでまとまりました。

自民党の幹部に対しては、片山副知事が辞職と引き換えに百条委員会の設置を考え直すよう依頼していたことが10日、明らかになったが、結局、自民党が設置を主導する形となった。

■「(百条委は)各会派の思惑がぶつかり合う場に。政局以外ない」と反対派の議員

一方で、設置に反対の態度を表明している第2会派の維新の幹部は11日、取材に対し…

維新議員団 岸口実団長:(百条委は)それぞれの議員が恣意的な立場、会派の考え方、政党の立場を持ってくるので。客観性、中立性ではなくて、各会派の思惑がぶつかり合う場になると思います。政局以外にありませんよね。

百条委員会が開かれても、パワハラ疑惑の解明よりは、来年の知事選挙に向けた政治家同士の政争の道具になってしまうと話した。

民とひょうご県民連合が共同で、13日の本会議に百条委員会の設置を提案し、無所属と共産の議員も賛成する方針であることから、設置議案は可決される見通しだ。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年6月11日放送)

関西テレビ
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