各地で相次ぐ高級車の窃盗。その手口は、年々進化している。
専門家を取材すると、通称「ゲームボーイ」と呼ばれる、新たな手口が出てきていることが分かりった。

“最新・最恐のツール”が2024年に登場

全国で相次ぐ高級車窃盗。4月にも、三原じゅん子参議院議員のランドクルーザーが、自宅から盗まれた。

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盗難被害にあった三原じゅん子参院議員:
本当に…腹が立ちますね。

自動車窃盗の主な手口は、「リレーアタック」や「CAN(キャン)インベーダー」といったもの。

しかし、2024年になって、最新・最恐のツールが登場していると専門家は警鐘を鳴らす。

自動車生活ジャーナリスト  加藤久美子さん:
通称「ゲームボーイ」って(と呼ばれているツールは)、一般名詞でいうと「キーエミュレーター」というんですよ。その場で鍵が作れてしまうというのが、一番恐ろしいところですよね。

その名は、通称「ゲームボーイ」。
モニターに十字キーと5つのボタン。手のひらに収まるサイズで、見た目は携帯型ゲーム機にそっくり。

これまでの「リレーアタック」と呼ばれる手口では、家にあるスマートキーから出る微弱な電波を特殊な機械で増幅させて、ロックを解除していた。

一方、この「ゲームボーイ」は、車から出ている信号を利用してドアを開けたり、エンジンがかけられるという。

本来は、鍵をなくした場合のスペアキーを作るために開発された通称「ゲームボーイ」。

ヨーロッパでは、2024年発売となったモデルが、1台3万ユーロ、日本円で約490万円という高額で販売されている。

販売サイトでは、悪用される恐れがあるため、「違法行為の使用は禁止」と注意書きがされている。

通称「ゲームボーイ」への対策は?

この最恐のツールに対して、今からできる対策はあるのだろうか。

自動車生活ジャーナリスト  加藤久美子さん:
自分の車が盗まれるかもしれないという、まず意識を持ってもらうことが非常に大事で。セキュリティーの専門店で扱っている、私が勧めるのはやっぱり国産のセキュリティーを選ぶんですね。

他にも、鍵付きのガレージに車を入れるといったことや、別の駐車場に一時期置くことも有効だという。

捜査関係者によると、「日本の警察でも通称「ゲームボーイ」という窃盗の手口を把握していて、実際に被害があるかなど情報収集を進めている」という。
(「イット!」4月16日放送より)