長野県富士見町の国道20号で道に迷い帰宅できずにいた高齢女性を保護したとして、山梨県の親子に感謝状が贈られた。未明に薄着で歩いていた女性に遭遇し、「ちょっとおかしい」と感じ、臆せずに声をかけ保護につなげたという。

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「無事に帰宅でき、うれしい」

茅野警察署から感謝状を贈られたのは、山梨県の会社員・竹川泰弘さん(50)。

大学2年生の娘・彩菜さんと一緒に、富士見町で道に迷い帰宅できずにいた90代女性を保護した。

竹川さんは「おばあちゃんが家族のもとにお帰りになられて、自分のことのようにうれしく思う」と話し、笑みを浮かべた。

当時の様子を説明する竹川さん
当時の様子を説明する竹川さん
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異変に気付き、とっさの行動 

3月17日午前3時ごろ、2人は山梨から彩名さんが暮らす岐阜県に向かうため、富士見町の国道20号を車で走行していた。

その際、歩道を1人で歩く高齢女性を見つけた。

当時の様子を再現したイラスト
当時の様子を再現したイラスト

気温2度ほどの冷え込みの中、上着を着ていなかった女性。すぐに車を停めて声をかけたと言う。

竹川さんは「周りに街灯も少なくて、暗い道を歩いていたので、ちょっとおかしいなと。『岡谷市まで歩いて帰る』と話していて、ちょっと歩いて帰れる距離ではないなと」と当時の状況について振り返る。

当時の様子を再現したイラスト
当時の様子を再現したイラスト

臆することなく声かけることが大切

竹川さんはすぐに警察に通報、女性を車の中に招き入れて到着を待った。

女性は認知症とみられ、その後、警察が家まで送り届けたという。

茅野警察署の石井聖文署長は「交通事故の危険性があったと思います。薄着姿で寒空の中を歩いていた方でしたので勇気ある行動で助けていただいたなと」と竹川さん親子に感謝していると述べた。

竹川さんは「うちの両親も高齢になり、そういうことも考えられますので、臆することなく声をかけることが大切だなと思いました」と語った。

茅野警察署から感謝状を贈られた竹川泰弘さん(中央)
茅野警察署から感謝状を贈られた竹川泰弘さん(中央)

(長野放送)

長野放送
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