■小林製薬の「紅麹」サプリ摂取した106人入院 2人死亡

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小林製薬の「紅麹原料」を使ったサプリメントを摂取してこれまでに2人が死亡、106人が入院した問題で、大阪市が食品衛生法に基づく「廃棄命令」を27日にも出すことを明らかにした。

また、小林製薬は入社式を中止すると発表した。新入社員は、グループ会社を含め81人で、入社辞退の申し出などは今のところないということだ。

小林製薬は、紅麹原料が入った機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人から、腎疾患などの症状が確認されたとして、商品の自主回収を実施している。小林製薬には2月上旬までに、複数人から腎疾患の症状について申告がありましたが、調査などに時間がかかり、1カ月以上経ってからの回収となった。

■「未知の成分」特定できず

小林製薬は、紅麹原料の中に“未知の成分”が入っていて、これが腎疾患の原因となった可能性を否定できないとしている。 この「未知の成分」と健康被害との関連はまだ分かっておらず、原因の特定には少なくとも1、2カ月かかるということだ。同じ紅麹原料は食品メーカーなど52社に供給されていたということで、自主回収や販売中止を発表したのは、これまでに醤油や味噌を扱う食品メーカーなど国内で少なくとも30社に上っている。

また、厚生労働省は、26日に小林製薬からヒアリングを実施し、2人の死亡事例の報告を受けたことを明らかにした。さらに、入院したのは106人で、窓口に寄せられた相談件数はおよそ3000件の報告を受けたという。厚労省は大阪市に対し、食品衛生法に基づき、3つの製品「紅麹コレステヘルプ」 「ナイシヘルプ+(ぷらす)コレステロール」、「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD(ゴールド)」の廃棄命令などの措置を取るよう通知。これを受け大阪市は、小林製薬に対して27日にも廃棄命令と回収命令を出す方針だ。

■入社式は中止

小林製薬は28日、大阪市内で株主総会を開く予定だ。また、4月1日に予定されていた入社式を中止することを発表している。新入社員は、グループ会社を含め81人(小林製薬 58人、関連会社23人)で、入社辞退の申し出などは今のところないという。 式自体は実施しないものの、会議室に新入社員を集め、社長から入社の感謝とともに、今回の問題の経緯などを説明するとしている。

■紅麹原料を使用した「紅麹コレステヘルプ」の製造番号

【製造番号の記載位置】製品パッケージ裏面の左下に記載

想定していない成分を含む可能性がある紅麹原料を使用した「紅麹コレステヘルプ」の製造番号は、以下の通り。

<ドラッグストアなどの店舗やECサイトでの販売分> 計14種類
製造番号:J3017、X3037、X3027、X3017、H3057、H3047、H3037、H3027、H3017、F3037、F3027、E3037、E3027、D3079

<小林製薬の通信販売を通じての販売分> 計4種類
製造番号:X304、H306、G301、E301

■自主回収 対象商品と健康相談連絡先

<小林製薬の通信販売>
 ・「紅麹コレステヘルプ」 15日分・30日分
小林製薬通信販売 紅麹健康相談受付センター
電話番号:0120‐58‐5090
受付時間:9時~17時(土日・祝日は除く)
※4月末までは土日・祝日も対応。
インターネットからの問い合わせ:
https://www2.kobayashi.co.jp/inquire/

<ドラッグストアなどの店舗やECサイトで販売>
対象製品:紅麹コレステヘルプ 20日分、ナイシヘルプ+コレステロール、ナットウキナーゼさらさら粒GOLD
小林製薬 紅麹健康相談受付センター
電話番号:3月22日~26日 0120‐5884‐12、
 3月27日以降  0120‐880‐220
受付時間:9時~17時(土日・祝日は除く)
 ※4月末までは土日・祝日も対応。

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