千葉・いすみ市の海岸で写真を撮る人たち。カメラを向けていたのは、“2つの岩”だ。

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50代女性:
割れちゃったっていうの聞いて、気になって。だから今日、慌てて来ちゃいました。

度重なる地震が原因なのか、神秘的な人気スポットが大きな変化を遂げていた。

“自然が生んだ奇跡の造形” 夫婦岩に大きな変化

海岸に寄り添うように並ぶ、大小ふたつの「夫婦岩(めおといわ)」。

朝日や星空との神秘的な風景で知られ、映画やCMなどの撮影も行われる人気スポットだった。

ところが、大きい左の岩のアーチ状になっていた部分が崩落し、全く違った形に変わってしまっていた。岩の断面には大きな亀裂が走り、まわりには崩れ落ちた無数の破片が転がっていた。

100回以上訪れている観光客:
もうショックですよ。このところ地震がすごく多かったから。

“夫婦岩崩落”の原因と見られているのが、先週から相次いでいる千葉県東方沖などを震源とする地震。

地元住民:
地震が原因だっぺ。それまでは落っこちるようなことはなかったもん。大きい地震が来なきゃけりゃいいけどね。

千葉県では3月5日も、震度1以上の揺れを4回観測。県の土木事務所は、さらなる崩落の危険があることから柵を設置し、海岸に降りないよう呼びかけている。

地元の人によると、寄り添って並ぶ夫婦岩は、これまでも大きく形を変えてきたという。

波の浸食により穴が開き始め、2つに分かれたという
波の浸食により穴が開き始め、2つに分かれたという

夫婦岩の写真を撮り続けている大谷秀美さん:
大昔は繋がっていました。1つの大きな岩であり、それは昭和30年代の話。浸食されてこうなっていったら、あるときボロっと穴が開いたっていう。

元々は1つだった大きな岩が、分かれてできたという夫婦岩。その後も変化を続けながらも、10年前はまだ大きい方の岩には穴が開いていなかった。

波の浸食により穴が開き始め、3年ほど前にアーチ状の独特な形に
波の浸食により穴が開き始め、3年ほど前にアーチ状の独特な形に

しかし、波の浸食により穴が開き始め、3年ほど前にアーチ状の独特な形に変化した。

夫婦岩の写真を撮り続けている大谷秀美さん:
どんどん形が変わっていっちゃって、いつかはこの日が来るだろうと知ってはいましたけど…。

“自然が生んだ奇跡の造形”として親しまれてきた夫婦岩だが、群発地震が続く中、アーチ状の部分が崩落し、大きな岩が大小2つに分かれてしまった。

これを受け、SNSでは“新たな提案”が…。

「夫婦岩が崩れ落ちて、子どもができたみたい」
「“家族岩”に名前を変えればいいんじゃない?」

次第に変わりゆく夫婦岩。それは、時代とともに変化する“夫婦の形”と同じなのかもしれない。
(「イット!」3月5日放送より)