伝統のお菓子の製造が2024年も始まっている。山形・鶴岡市の菓子店では、3月の桃の節句に向けて、色鮮やかでかわいらしい「ひな菓子」作りが最盛期を迎えている。

意味を持つ12種類の菓子

鶴岡市のひな菓子は一般的に知られる餅やあられではなく、白あんに求肥(ぎゅうひ)を混ぜた「練りきり」で作られ、子どもの健やかな成長を願い、ひな人形とともに飾られる。

手作業で菓子を作る職人
手作業で菓子を作る職人
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2月16日から販売を始めた菓子店では、22日も職人たちが果物や野菜・魚などをかたどった12種類の菓子を、一つ一つ手作業で丁寧に作り上げていた。

芸術品のような「ひな菓子」
芸術品のような「ひな菓子」

溶かした寒天を絡めてつやを出したひな菓子は、まるで芸術品のように色鮮やかで、北国の遅い春をひと足早く感じさせてくれる。

鶴岡のひな菓子が「練りきり」になった理由は諸説あるそうだが、魚や野菜にはそれぞれに意味が込められている。

木村屋・吉野隆一社長:
タイはめでたい、マスはますます元気に、カブ(温海かぶ)はコロッと太る(育つ)よう、タケノコ(もうそう)はすくすく伸びるように。お子さまの健やかな成長を願って、食べておいしい、見て美しいひな菓子を目指して作っている。

木村屋の「ひな菓子」は4種類
木村屋の「ひな菓子」は4種類

この店のひな菓子は大きさ別に4種類あり、製造作業は3月3日の桃の節句の後にいったん休止し、再び3月中旬から旧暦のひな祭りの4月上旬まで続く。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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