高校歴代最多の通算140本のホームランを放った、“超高校級”スラッガー・花巻東高校の佐々木麟太郎選手。その進学先がアメリカの名門スタンフォード大学に決まり、20日、新天地への思いを明かした。

スタンフォード大学は、アメリカ西海岸カリフォルニア州にある、世界大学ランキング2位というまさしく世界最高峰の大学。

早ければ4月から大学の野球チームに合流するという佐々木選手の描くシナリオは、大学在学中のドラフト指名だ。

“超高校級”スラッガー佐々木選手が会見「光栄に思う」

この春の高校卒業後、アメリカの名門大学への進学を決めた花巻東高校の佐々木麟太郎選手。20日、新たな挑戦への意気込みを語った。

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花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
世界でもトップの大学であるというのは、重々承知していますし、そこで自分自身も勉強させていただくこと、野球選手としてプレーさせていただくということは、自分自身としても光栄に思っていますし、誇りに思っています。

佐々木麟太郎選手と言えば、高校歴代最多、通算140本のホームランを放ったスラッガー。
2023年の夏に出場した最後の甲子園では、ホームランこそ出なかったものの、チームを10年ぶりにベスト8に導いた。

その佐々木選手の進学先に決まったのが、アメリカのスタンフォオード大学。世界大学ランキングで2位につける超名門だ。なぜ、それだけの大学への進学を決めたのだろうか。

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
自分自身、野球だけで…野球人生だけで(進学を)決断したわけではありませんし、自分自身のひとつの人生の考え方・人生観としては、“一瞬の喜び”ではなく“一生の喜び”ということで意志を持って最終的には決断していますので。

18歳という若さで、海を渡る佐々木選手。野球以外での成長も見据えた決断だった。

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
野球だけにこだわっていませんし、学業という部分でこだわっていた部分もあったので。いろいろな言語、いろいろな文化、いろいろな思考を持つ方々と出会って交流することで、自分自身、より高い知識や知恵、そしてさらに思考、そういう部分が構築できていくんじゃないかなと思うので。

世界のトップレベルで目指す野球と学問の二刀流。まさに究極の文武両道だ。

スタンフォード大学監督「明らかに大谷選手に似ている」

スタンフォード大学への進学実現には、チームの監督も関わっていた。

スタンフォード大学野球部を、全米選手権に3度導いた名将・デービッド・エスカー監督。佐々木選手のバッティングを大谷翔平選手に重ね合わせ、絶賛している。

スタンフォード大学 野球部 デービッド・エスカー監督:
パワーと打率を追求する左打者なので、明らかに大谷選手に似ている。大谷選手はメジャーリーグのMVPを獲得している。大谷選手と重ね合わせてみると、佐々木選手の将来は明るいし、メジャーリーグで活躍できる能力があると思う。

その大谷選手も、ブルージェイズで活躍する菊池雄星投手も、同じ花巻東高校出身。彼ら憧れの先輩たちに続き、アメリカへと渡る。

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
自分が花巻東高校に入学したいという理由の中で、雄星さん、翔平さんのプレーを実際に見ていたという部分もありますし、小さい頃から雄星さん、翔平さんに大変お世話になってきていたので、ここで自分もプレーして、同じ国ではプレーするんですけど、まだまだ自分は野球選手としては未熟ですし、追いつける立場ではないと思っているので、とにかく一歩でも近づけるように頑張りたいと思ってますし、機会があれば、いろいろアドバイスであったり、ご指導いただきたいなという風に感じてます。

スタンフォード大学の公式SNSは、早くも佐々木選手の赤いユニフォーム姿を掲載。背番号は高校でもつけた「3」になることが明らかになった。

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
大学の方からは背番号3番と17番と25番を提案されていたんですけど、17番という数字は、花巻東高校としては特別な番号だと思っていますし、25番は自分として、小さい頃から理想として掲げていたバリーボンズ選手が付けていた番号ということで、自分としても思い入れがあって…。

提案された数字の中から、佐々木選手が選んだ「背番号3」。プロ野球界のレジェンドが背負っていたことが決め手となった。

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
3=長嶋茂雄さんが頭の奥底で印象が浮かんでいて、プロ野球界で、記録だけでなく記憶に残る    偉大な長嶋茂雄さんが付けていた番号の強い印象と、自分が3を付けてプレーできる喜びのイメージが頭の中に残ったので、最終的には3番という風に大学側と話し合い決めさせていただきました。

アメリカの名門で輝く背番号3。そして…

花巻東高校 佐々木麟太郎選手(18):
2年後以降にMLB、またはNPB(日本プロ野球)のドラフトで指名いただけるチャンスもあるので、まだまだ選手としては未熟なところが多いですけれども、今の荒削りな部分を、さらにレベルアップして理想は2、3年後のドラフトで指名を頂ければうれしいなと思ってますし。
(「イット!」2月20日放送より)

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