山形・鶴岡市黒川地区に伝わる農民芸能・黒川能の「王祇祭(おうぎさい)」が、2月1日夜から2日にかけて行われた。500年以上受け継がれてきた幽玄の舞に、遠方から来た観衆たちも酔いしれていた。

室町時代から伝わる農民芸能「黒川能」

国の重要無形民俗文化財に指定されている黒川能は、鶴岡市黒川地区の「春日神社」の神事能として、500年以上前の室町時代後期から伝わる農民芸能だ。

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中でも「王祇祭」は新年を祝う最も重要な祭典として知られ、1日夜は上座と下座に分かれ、それぞれ2023年より演目数を増やして能や狂言が上演された。

「みなさんの意気を感じた」

下座は久しぶりに当屋の自宅での上演となり、このうち悪霊を鎮め新年の安穏と繁栄を祈る「大地踏」では、6歳の秋山櫂璃くんが謡(うたい)と舞を披露した。

謡と舞を披露した、秋山櫂璃くん(6)
謡と舞を披露した、秋山櫂璃くん(6)

地方から訪れた人たちは「これは素晴らしい。受け継ぐ難しさを乗り越えて素晴らしい、みなさんの意気を感じる」「(上演を観るのは)初めて。大地踏みのお子さんが小さいのにしっかりしていて、びっくり」と魅了されていたようだ。

王祇祭は2日にかけて開催され、3月23日には五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祈年祭が行われる。

(さくらんぼテレビ)

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