高校生が観光事業プランを競う「観光甲子園2022 SDGs修学旅行部門」で準グランプリを獲得した広島の高校生らの案を商品化するために、大手旅行会社が高校生を招いて江田島市で体験ツアーを行った。高校生らは、海ごみを万華鏡にアップサイクルする体験をした。

旅行会社が江田島で企画の商品化を模索

江田島市を訪れたのは「観光甲子園2022 SDGs修学旅行」準グランプリの広島女学院高校の生徒ら。

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加藤雅也アナウンサー:
いま企画した高校生たちが江田島に着きました。バスに乗り込んで実際にツアーを体験します

高校生らの江田島訪問は、大手旅行会社JTBが高校生らのアイデアを基にしたプランの商品化に向けた実地体験の一環。

JTB広島支店 北沢菜摘さん:
ツアーをやってみないと分からないこともあるので、今回参加者目線で改善点を洗い出して商品化に向けて検討を進めていきたい

訪れたのは、2023年に完成した「最先端」のカキの加工場。

フウド 後藤峻さん:
カキの生産から流通、みんなの胃袋に届くまでに、すごいいろいろな工程がある

“企業秘密”の多い工場で、カキフライなどが作られる過程を学び、昼食は景色のいい併設カフェでカキ御膳を味わった。

企画に盛り込んだ「海ごみ」回収を実践

加藤アナウンサー:
昼食をとったあとは海岸に移動して、海ごみを回収しています

加藤雅也アナウンサー
加藤雅也アナウンサー

校内からモニターとしてツアーに参加し、江田島を初めて訪れた生徒は、流れ着いたゴミをみて、驚きの表情。

モニターとして参加した生徒:
小さいプラスチックがあると聞いていたけど、意外と大きいやつが落ちているなと

そして、集めた海ごみの再利用に挑む。

JTBとツアーを企画 広島女学院高校の生徒:
カキ養殖で出るごみが問題になっているが、それを楽しい感じに視点を変えてやれるので、それが楽しみ

集めた海ごみをどうするかというと、万華鏡に生まれ変わらせるという。カキ養殖のパイプなどの海ごみを砕いて万華鏡の材料に使う寸法だ。

集めた海ごみには、カキ殻や貝殻、養殖パイプなどが含まれ、これらを細かく刻み、万華鏡の中に入れる。

集めた海ごみ
集めた海ごみ

生徒:
え!めっちゃ可愛い!

万華鏡をメッセージと共に次の観光客へ

この企画の大事なところは、自ら作った万華鏡を持ち帰るのではなく、メッセージカードに思いを書いて“バトン”のように次の観光客に繋ぐというもの。

JTBとツアーを企画 広島女学院高校の生徒:
日常生活の中で関心を持ってもらえるようなプランをつくり、みんなに体験してもらえればいいなと思う

修学旅行で、このような社会課題解決などの学びのプログラムを取り入れ、商品化に向けた検討が進められる。

環境などSDGsに敏感な世代にとっては、修学旅行の内容に、社会問題解決の視点も大切なポイントになっている。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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