2026年度、ブロッコリーが「指定野菜」に追加される。指定野菜の追加は1974年のジャガイモ以来、約50年ぶり。この農林水産省の決定は、ブロッコリーの出荷量増加と需要の高まりを受けたもの。指定野菜に指定されると、価格が大きく下落した際に生産者への補助が増え、安定供給が期待される。

ブロッコリーが指定野菜に

需要が高まっているブロッコリーが、国民生活で重要な「指定野菜」となる。

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農林水産省は、ブロッコリーを国民の生活で重要な野菜として、2026年度にも「指定野菜」に追加する。ブロッコリーの出荷量が10年で3割増えていることや、需要の高まりを受けたものだとしている。

「指定野菜」になることで価格が大きく下がった際に、生産者に支払われる補助が手厚くなり、安定供給が期待される。

指定野菜の追加は1974年のジャガイモ以来、約50年ぶりだ。

そもそも「指定野菜」とはどういうものなのだろうか。そして、指定されると私たちにどんな影響があるのだろうか。

まず指定野菜とは、特に消費量が多く国民生活に重要な野菜のことで、現在はキャベツ、キュウリ、タマネギ、なすなど、日本の食卓には欠かせない14の野菜が「指定野菜」となっている。

半世紀前、最後に指定されたのはジャガイモ。新たに選ばれたブロッコリーには、管理栄養士の岸 百合恵さんによると、ビタミン類、カリウム、食物繊維、鉄分、カルシウム、そして、野菜としては珍しくタンパク質も含んでいる栄養満点な野菜だ。この10年で出荷量が3割近く増えたそうだ。

指定野菜になると、価格が大きく下落した場合に生産者に支払われる補助が手厚くなるため、安定供給につながるという。

流通量が全体的に増加か

値段が安くなるなど、消費者にとってのメリットはあるのか取材した。

23日正午過ぎ。訪れたのは、東京・練馬区にあるアキダイ本店。ブロッコリーは、店の正面の見えやすい所に陳列されていた。

アキダイを訪れる2人に1人が購入するという「ブロッコリー」。「指定野菜」追加のニュースに買い物客はどう反応したのだろうか。

40代の買い物客は「毎日使っています。主に子どもが食べるので」、80代の買い物客は「欠かしてないですね。冷蔵庫に絶えず。ちょっと買いすぎたときは冷凍して置いておいたり」と話した。

指定野菜になった場合、どんな変化があるのだろうか。スーパー「アキダイ」秋葉弘道社長の予想を聞いてみた。

秋葉社長は「(ブロッコリーの売り上げは)常にずっとベスト10入りしている。一番売った日で(8店舗で)1日1万個。指定野菜になったということで、流通量が全体的に増えると思う。生産者が生産しやすい環境になる。さらに手に入りやすい状況になっていくのは間違いない」と話した。

秋葉社長によると、ブロッコリーはもともと価格の変動が激しい野菜で、価格が安定するのは難しいが、指定野菜となり流通量が増加することで、多少の変動は抑えられるかもしれないという。
(「イット!」 1月23日放送より)

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