能登半島地震から2週間。
支援の動きが全国で広がっている。

「復興してほしい」と観光客

石川・金沢市内の鉄板焼き店「燈(ともしび)」が扱うのは、香ばしい香りを漂わせる、石川県のブランド「能登豚」。

石川県のブランド「能登豚」を使ったメニュー
石川県のブランド「能登豚」を使ったメニュー
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しょうゆベースの特製タレをかけて、サラダと玉子焼きをワンプレートにした「トンテキ定食」をランチタイムに提供している(平日限定ランチ 150g・1100円)。

地元が金沢の店主はこう話す。

1日平均20食売れるというトンテキ定食の売り上げ全額を義援金に「能登には行けないが、僕らに今できることを」
1日平均20食売れるというトンテキ定食の売り上げ全額を義援金に「能登には行けないが、僕らに今できることを」

鉄板屋「燈」 田中裕一郎店主:
全額、現金として寄付させていただこうかなと思っています。能登には行けないが、僕らに今できることということで思いついた。1日も早い復興を望んでいまして、旅行で来られた方、地元の方に食べてもらえるっていうのが、一番いいかなと思います。

1日に平均20食売れるというトンテキ定食の売り上げをすべて義援金として寄付することを決めた。
“食”を通した支援は、ほかにも…。

市内の近江町市場にある「いっぷく横丁」が提供するのは、石川のブランド牛「能登牛」が使われた熱々の「牛すじ煮込み」。
1杯500円の売り上げを義援金に回すことを決めた。

店内の募金箱を見ると、5000円札が入っていた。大阪から来た観光客が入れたものだ。

金沢市・近江町市場にある「いっぷく横丁」の募金箱には5000円札も。大阪からの観光客が「復興してほしい」と入れた
金沢市・近江町市場にある「いっぷく横丁」の募金箱には5000円札も。大阪からの観光客が「復興してほしい」と入れた

大阪からの観光客男性:
復興してほしい。

大阪からの観光客女性:
閉まっているお店も多かったから、元の活気が戻ったらいいな。

「お客さまの気持ちも含めて届けたい」と話す
「お客さまの気持ちも含めて届けたい」と話す

いっぷく横丁 本田清成店主:
能登のカキもそうですし、能登がなければ石川県の豊富な恵みはないですから。できること、お金しかないと思っているので。お客さまの気持ちも含めて届けたい。

震度5強が観測された金沢市。
飲食街には観光客の姿もあり、“食べることで支援したい”という声が聞かれた。

“食べることで支援したい”という観光客
“食べることで支援したい”という観光客

東京からの観光客(20代男性):
(金沢に)行くかどうか迷ったんですけど、こちらの地域でお金を使うことも考えながら。

東京からの観光客(20代女性):
キンキを買いました。ちょっと奮発して。

被災地の“食の魅力”を発信

支援の呼びかけは関東でも…。

被災した石川・富山・福井から5店舗が出店
被災した石川・富山・福井から5店舗が出店

横浜市にある百貨店、そごうで開かれている「うまいもの大会」には、全国から“自慢グルメ”が集結。被災した石川・富山・福井からも5店舗が出店した。

富山の名産「白えび」を販売する新川さんは、自宅がある金沢市で被災
富山の名産「白えび」を販売する新川さんは、自宅がある金沢市で被災

富山の名産「白えび」を販売する従業員の新川さんは、自宅がある金沢市で被災したという。

白えび屋 新川卓弥さん:
こういったおいしい物があるんだよ、ということをお客さまに知っていただくことが、今後の復興の手助けになればと。

福井県の料亭「一乃松」の弁当
福井県の料亭「一乃松」の弁当

越前ガニで知られる福井県からは、料亭「一乃松」が出店。冬の味覚「セイコガニ」をふんだんに盛った弁当を販売した。

買い物客からは「募金をとお金だけでするよりは、買ってプラスになるならいいかなって」との声が聞かれた。

石川県のインドカレー店「シャルマ」。「長い目で見て、震災復興を忘れないでほしい」と訴えた
石川県のインドカレー店「シャルマ」。「長い目で見て、震災復興を忘れないでほしい」と訴えた

金沢に本店がある石川県のインドカレー店「シャルマ」では、今回に限り能登産の米を使い、石川の食の魅力を発信。「長い目で見て、震災復興を忘れないでほしい」と訴えた。
(「イット!」1月15日放送)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援