最大震度7が観測された能登半島地震。5人の方が亡くなっている(※4日午後5時時点)石川県七尾市の被害状況について坂元龍斗キャスターが取材した。
■観光名所「一本杉通り」も甚大な被害
七尾市では建物など多くが倒壊していた。 3階建てのビルがあるが、その壁面が崩れて鉄骨がむき出しになっていた。3階の中の方まで見えてしまっている。 ギリギリ窓枠が残ったりもしていたが、多くの壁面が1階部分に落ちてきてしまっている。

この建物もヒビが入っていて「危険」という赤い貼り紙があり、この建物の中に入らないようにと示されている。ここは震度6強が襲った場所で、地元の方によると、1分ほどの強い横揺れがずっと続いていたということだ。立ち上がるのも困難なそんな状況だったようだ。
ここは「1本杉通り」という場所でさまざまな歴史ある建物が建ち並んでいる地域だ。観光名所になっていて、外国人観光客などが多く来る場所だ。 その中でも、ここのろうそく店は有名な店舗だそうで、明治43年に建てられた113年の歴史ある建物だ。それが今こうして崩れてしまっていた。昔の建物なので、屋根瓦が非常に重たい作りで、それでこの入口部分が支えきれずに土壁ごと崩れてしまっている、そんな状況になっている。

■断水が続き「お手洗いも使えない」
中をのぞいてみると、ちょっと暗くなって見にくいかもしれないが、商品などは比較的残ったままに見えるが、太い大きな柱が傾いてしまっていた。
店舗の横から見てみますと状況がよく分かるかと思います。ここも崩れてしまっていて、もう一度、大きな揺れがあったら建物ごと倒れてしまうのではないかと感じた。 昔ながらの歴史ある建物が多いので、そういった建物が崩れている傾向にあるのかもしれない。最近できたような建物・住宅というのは、崩れずに形が残って、ヒビも入っていないんですね。やはり耐震性という点で、昔の建物は崩れやすいのかなということを感じます。

このあたりのライフラインに関してお伝えしますと、断水がずっと続いているそうだ。「お手洗いが使えない。今、我慢を強いられている状況にあります」と住民が話してくれた。ただ物資・食糧などに関してはさほど困っていなくて、断水は続いているけども、スーパーは営業を再開したそうだ。
地域の皆さんは非常に心優しくて、本当に大変なのは被災している皆さんなのだが、「取材大変ですね、頑張ってください」ということをおっしゃっていただけた。そんな皆さんの大切にしてきたこの街並みが崩れてしまっているという点に関して、非常に胸が痛む。
(関西テレビ「newsランナー」1月4日放送)