世界で猛威を振るうトコジラミが、ついに日本でも急増しているという。

刺されると、眠れなくなるほどの激しいかゆみ

害虫駆除業者を取材すると、東京都内のアパートの一室、全身防護服を着込み、ソファにスチームを吹きかけ、人の血を吸う虫「トコジラミ」を徹底的に駆除しようとしていた。

ベッドで寝ていた時に刺され、太ももに赤い発疹が
ベッドで寝ていた時に刺され、太ももに赤い発疹が
この記事の画像(19枚)

東京都内のビジネスホテルのベッドで寝ていた時に、トコジラミに刺された患者の写真には、太ももにできた赤くブツブツとした発疹が写っている。

この病院ではこの夏以降、トコジラミの相談件数が5倍に増加
この病院ではこの夏以降、トコジラミの相談件数が5倍に増加

千葉・松戸市内にある皮膚科の病院では、この夏以降、トコジラミの相談件数が5倍に増加したという。

「命に関わる危険も。甘く見ない方がいい」と警鐘を鳴らす
「命に関わる危険も。甘く見ない方がいい」と警鐘を鳴らす

うるおい皮ふ科クリニックの豊田雅彦院長は、「ものすごく今増えている。命に関わるような危険なことが起こることがまれにあるので、甘く見ない方がいい」と警鐘を鳴らす。

トコジラミに一度刺されると、眠れなくなるほどの激しいかゆみが長期間続くという。

トコジラミのキーワードは「暗い・狭い・暖かい」と豊田院長
トコジラミのキーワードは「暗い・狭い・暖かい」と豊田院長

豊田院長によると、トコジラミが潜む場所は「暗い・狭い・暖かいというのがキーワード」だという。夜行性のトコジラミは、暗くて狭い、暖かい場所を好むため、畳の下やカーテンレール、ベッドなどの隙間に潜んでいるというのだ。

トコジラミは夜行性で、暗くて狭い、暖かい場所を好む。畳の下やカーテンレール、ベッドなどの隙間に潜む
トコジラミは夜行性で、暗くて狭い、暖かい場所を好む。畳の下やカーテンレール、ベッドなどの隙間に潜む

トコジラミの被害が全国に拡大する中、害虫駆除業者への依頼が増加している。

海外の友人からの洋服についていたか。ソファでトコジラミらしき虫を発見し業者に駆除依頼
海外の友人からの洋服についていたか。ソファでトコジラミらしき虫を発見し業者に駆除依頼

都内にあるアパートの住民が、ソファでトコジラミらしき虫を発見し、業者に駆除の依頼をしてきた。住民は、海外にいる友人からもらった洋服に、トコジラミがついていたのではないかと不安を感じているという。

害虫駆除業者はソファや家具のわずかな隙間も逃さず強力な薬剤を散布
害虫駆除業者はソファや家具のわずかな隙間も逃さず強力な薬剤を散布

害虫駆除業者は、ソファや家具のわずかな隙間も逃すことなく、強力な薬剤も散布。駆除作業の結果、室内からトコジラミの痕跡が見つかった。

耐性ができ薬が効かない「スーパートコジラミ」が現れ、駆除が難しくなっているという
耐性ができ薬が効かない「スーパートコジラミ」が現れ、駆除が難しくなっているという

害虫駆除業者に話しを聞くと、耐性ができて殺虫剤が効かない「スーパートコジラミ」が現れていて、完全に駆除するのが非常に難しくなっているという。

株式会社ペガサス 関東統括マネージャー 橋本幸男さん:
相当な数をノックダウンさせていますので、いま使っている薬剤は。ただトコジラミが順応性を増して、もしかしたら2~3年後に変化している可能性は出てくるでしょうね。

日本に侵入し、急増するトコジラミ。旅行などが増える年末年始は特に注意が必要だ。
(「イット!」 12月18日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(19枚)