熊本市立千原台高校で、インターネット上のフリマアプリを活用して、循環型社会を学ぶ取り組みが行われている。
全国で初めて、生徒が主体となって学校の不用品を出品し、生徒自らが取り組む学校の魅力化を取材した。

メルカリShops使ってEC学ぶ

インターネット上のフリマアプリ「メルカリShops」に出品されているのは、跳び箱や野球部のユニホームの数々、今は熊本市立千原台高校で使われていない備品だ。12月7日、生徒たちが校長に使わなくなった学校の備品の販売許可をもらいに来た。

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浄土亜美さん:
学校で使わなくなった備品を、先日、授業で学んだメルカリShopsを活用し、必要とする人に届けられないかと考えました

無事に許諾され、生徒たちは情報科の授業で学んだEC、いわゆるインターネット上の取引のノウハウを活用し、販売に取り組む。

まずは、学校にある不用品を探し、2024年度に建て替えられる旧校舎からはラジカセが出てきた。

同じように学校で見つかった2着の野球部のユニホームは、千原台高校の前身である熊本市立商業高校時代のもので、約40年前のデザインだそうだ。OBにとっては懐かしいのではと、出品候補に挙がった。

ラジカセや跳び箱も生徒主体は全国初

旧校舎で見つけたラジカセは果たしてまだ動くのか、電池を入れテープをセットすると、ちゃんと音は出るようだ。

軸屋樹俐さん:
音楽が鳴るのを知って自分も欲しいと思ったから、自分と同じ世代の人も買ってくれそうだし、おしゃれな人とかカフェ経営している人も買ってくれそう

このほか、介護実習用のポータブルトイレや跳び箱などを候補として、汚れを丁寧に拭き上げていった。

そして、12月12日に熊本市教育委員会の担当者を前に、これまでの活動のプレゼンテーションをし、「売り上げは学校の魅力化に使いたい」と話し、市教委からも「不用品」ということで販売が許可された。市教委によると、生徒が主体となって学校の不用品の販売を行うのは全国で初めてだということだ。

資格検定代やイベント開催費に

出品からわずか20分、最初に売れたのは「校歌のCD」だった。

生徒自ら取り組む学校の魅力化活動。売り上げの使い道について、生徒の笠井美和さんは「千原台高校は商業の勉強もできるので、もっと検定にお金を使って合格してほしい」と話し、稲木竜太さんは「体育大会を夏と冬に2回してほしい。文化祭も1日だけなので2日にしてもらいたい」とアイデアを語ってくれた。

販売は熊本市のメルカリShopsで、2024年1月26日までだ。

(テレビ熊本)

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