その年の世相を表す、毎年恒例の「今年の漢字」が、12月12日午後2時から、京都・清水寺で発表される。

去年は、ロシアによるウクライナ侵攻などを受け「戦」が選ばれた。

今年は一体どの漢字が選ばれるのか?SNSは大喜利状態で盛り上がっている。

目立つのはスポーツ関連だ。中でも、メジャーリーグでMVPに輝き、10年間で7億ドル、日本円にして約1015億円というプロスポーツ史上最高額の契約金でドジャースへの入団が決まった大谷翔平選手に関する漢字は人気が高かった。

「今年の漢字は「『大』『谷』『翔』『平』のどれか!」

また大谷選手が大活躍したWBC優勝を受けて「優」「勝」を押す声も目立った。

日本のプロ野球も負けていない。

「今年の漢字は『虎』しか思いつかない」

38年ぶりの日本一となり、優勝を指す言葉「アレ」が流行語大賞の年間大賞にも選ばれた阪神タイガースを象徴する「虎」を選ぶコメントも多かった。この「虎」という字、実は過去に「今年の漢字」に選ばれた事がある。阪神が18年ぶりにリーグ優勝した2003年は「虎」だったのだ。今年は38年ぶりな上に日本一ということで、「虎」が選ばれる可能性は十分にありそうだ。

また新型コロナウイルスの5類移行を受けた漢字を予想する人も多い。

「『推』コロナ明けで推し活したから」
「『放』コロナ規制から解放されたから」
「『会』コロナ規制が終わって友達と気軽に会えるようになったから」

他にも「動」「戻」「復」という漢字を押す人もいた。

社会情勢を捉えた漢字も多い。

「『争』争いごとが増えた」
「『崩』『壊』ジャニーズ問題があったから」
「『騰』物価が高騰し、地球沸騰化という言葉も出てきたから」

他にも各地に出没して問題となった「熊」や、増税議論を受けた「増」、リストラされたという人からは「失」、ブームとなっているスイカゲームのファンからは「瓜」という変化球の予想も出た。

さらに、今年はロシアによるウクライナ侵攻に加えて、イスラエルとイスラム組織ハマスとの紛争も始まったことから、2022年に続いて「戦」が選ばれるとの予想もあった。

過去28年の「今年の漢字」を見てみると、「金」は4回、「災」は2回、「戦」も2回選ばれている。同じ字が複数回選ばれる事例は多いので、2年連続「戦」もあり得るだろう。

「今年の漢字」は12日午後2時に発表される。

過去の「今年の漢字」は以下の通り。

1995年 「震」阪神淡路大震災やオウム真理教事件で震えた年
1996年 「食」O-157食中毒事件や狂牛病の発生
1997年 「倒」山一証券など大企業が倒産
1998年 「毒」カレー毒物混入事件など
1999年 「末」世紀末に東海村臨海事故事件続出
2000年 「金」シドニー五輪金メダル
2001年 「戦」9・11同時多発テロ
2002年 「帰」拉致被害者の帰国
2003年 「虎」阪神が18年ぶりリーグ優勝
2004年 「災」新潟中越地震など
2005年 「愛」愛・地球博開催
2006年 「命」悠仁さまご誕生
2007年 「偽」食品や政界、スポーツ選手で「偽」が発覚
2008年 「変」政界や世界的金融情勢の変化
2009年 「新」政権交代など
2010年 「暑」全国平均気温が観測史上最高に
2011年 「絆」東日本大震災
2012年 「金」ロンドン五輪、金環日食
2013年 「輪」東京五輪決定で歓喜の輪
2014年 「税」消費税が17年ぶりに引き上げられる
2015年 「安」安全保障関連法案
2016年 「金」リオ五輪と政治と金
2017年 「北」北朝鮮ミサイル発射、九州北部豪雨
2018年 「災」各地の地震や台風など災害
2019年 「令」新元号「令和」に希望を感じる
2020年 「密」新型コロナウイルス蔓延「密」にならないよう国民が意識
2021年 「金」東京オリンピック・パラリンピックで金メダル
2022年 「戦」ロシアのウクライナ侵攻

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。