アメリカがロシアに対して、ウクライナの占領地を事実上認める内容の停戦案を提案したと、ウクライナなどのメディアが報じました。
ウクライナメディアは7日、ポーランドメディアを引用する形で、「アメリカがヨーロッパ各国と調整した停戦案をロシアに提示し、ロシア側は受け入れる姿勢を示している」と伝えました。
この案では、「和平」ではなく「停戦」とし、ロシアが占領したウクライナの領土については「正式な認定を最長99年先送りにすることで事実上ロシアの支配を認める」としています。
さらに、ロシアに対する制裁の大部分を解除し、将来的にロシア産のガスや石油の輸入を再開するなど、エネルギー分野での関係を戻すことが盛り込まれています。
一方、ロシアが求めてきたNATO(北大西洋条約機構)の不拡大に関する保証はなく、ウクライナはNATO加盟の権利が残されるほか、アメリカのウクライナへの軍事支援も継続されるとしています。
ロシア側はこうした条件を受け入れる構えをみせているということです。
ロシアとアメリカは首脳会談の実施で合意しており、早ければ来週にも開催される可能性があります。