聴覚に障害があるアスリートたちの祭典・デフリンピックの開幕まで100日となり、聞こえない世界を体験するイベントが行われました。
聴覚に障害のある陸上選手が利用するスタートランプでは、ライトの色を変え合図を出します。
11月に日本で初めて開催される、聴覚に障害がある人のための国際スポーツ大会・デフリンピック。
開幕まで100日となった7日、東京都内でイベントが行われました。
日本ならではの折り鶴や桜が描かれたメダルが披露された他、「できる!」「勝つ!」を表す手話を組み合わせた、選手たちを応援するサインエールも発表されました。
さらに、デフスポーツや手話体験など、聞こえない世界を見る体験ができます。
デフ卓球の体験ブースでは、ヘッドホンを装着して体験。
陸上競技のスタートランプ体験でも、やはり目からの情報だけでは難しい様子。
会場には「聞こえない」そして「聞こえにくい」世界を体験するVRコンテンツも。
聞こえる人の場合、後ろから近づく車の音に気付くことができますが、聞こえない人は、車の音もエンジン音もほとんど聞こえません。
参加者は「いま“平等”とすごく言われているが、聞こえない人は一見外見が普通の私たちと全く変わらなくて気付かれにくいから、聞こえない人もアプローチがしやすく周りも気付きやすい社会になってほしいし、なりたい」「楽しかった。色でできるのがすごかった」「いまあまり、ろう者と関わる機会が子どもは少ないと思うので、こういうイベントを通して日本にあるのは日本語だけじゃないと伝わっていけばいいと思う」などと話しました。
最新の調査によるとデフリンピックの全国的な認知度は38.4%で、4年前より20%以上上昇したものの、イベントを主催した東京都はさらに広く知ってもらう必要があるといいます。
東京都 スポーツ推進本部 国際スポーツ事業部・八重樫真由美さん:
実際に“一緒に応援したいな”と皆さんに思ってもらえればなと思う。“聞こえる”“聞こえない”だけではなく、どんな方も過ごしやすいような社会にしていける。(東京デフリンピックが)それの気付きになる機会だと思うので、そういうところを進めていければいいなかなと。