大手グルメサイト「ぐるなび」が一年の食を象徴するメニュー”今年の一皿”を発表した。選ばれたのは日本のソウルフードともいえる”アレ”だ。
いまや"ごちそう"になったおにぎり
ぐるなびが毎年発表している”今年の一皿”。これまで「タピオカ」や新型コロナウイルス流行時の「テイクアウトグルメ」などその年を象徴するメニューが選ばれているが…
「2023年、今年の一皿は、ごちそうおにぎりです!」

選ばれたのはなんと「おにぎり」。ふんだんに乗せた具材など、華やかな見た目の「ごちそうおにぎり」として、SNSを中心に話題となっていることや、専門店が相次いでオープンし、外食としても人気になった。
そしていまや、「ONIGIRI」としてフランスなど海外でも人気となっていることから選ばれたのだ。
日本のソウルフードが“ごちそうおにぎり”に進化
2023年3月にオープンした人気のお店「おにぎりごりちゃん」では、40種類以上の具材の中から、好きな組み合わせを選んで、1,500通り以上の味が楽しめる。
記者リポート:
上にも具材がのっているので、一口目からおいしくいただけます。中にもぎっしり具がつまっていて、とってもおいしいです

ふんわりと握られているので、崩れないよう慎重に食べる。
「おにぎりごりちゃん」のお客さんは「どんぶりを食べているのと一緒くらいの具が入っているので、一個のメインの料理として成り立っている」「特別感を感じた。3つ頼んじゃいました」「おいしいです。お米大好きなので。日本人はおにぎりですね」と味わっていた。

日常の「ごはん」から、いまや「ごちそう」に…進化したおにぎりは世界中の人を魅了している。
おにぎり協会・中村祐介代表理事:
“ごちそうおにぎり”になったおかげで、今までおにぎりってこういう具材だよねっていう定番だったもの以外にも、これでもおにぎりでいいんじゃないかってみんなが思うようになって、自由な表現ができるようになればなるほど、各国色々な味わいを表現できる“グローバルフード”になっていくんじゃないかな
世界の「ONIGIRI」 海外人気の背景は
「ごちそうおにぎり」が”今年の一皿”に選ばれた理由の1つが、海外でもおにぎりが人気になっていることだ。
おにぎりやお寿司などに使われる商業用の米の海外への輸出量は2014年から2022年までの8年間でおよそ6.4倍になっている。 なぜ海外で「おにぎり」が人気になっているのか。アメリカ・フランスでも店舗を展開する「おむすび権兵衛」は次のように話した。
おむすび権兵衛:
海外で日本食ブームが続く中で、新型コロナウイルスが流行した際に外出禁止政策で飲食店が閉鎖されたアメリカとフランスでは、テイクアウトでの利用が増えました。それをきっかけに価格に手頃感があることや外でも食べられる手軽さで人気が広がっています。
また現地のスタッフによると、幅広い食材を具にすることができ、菜食主義の人や宗教の戒律で食べられるものに制限がある人に対応できること、お米が小麦などに含まれ、アレルギー源となる恐れもあるグルテンを含まない「グルテンフリー」素材であることなどが海外の人に受け入れられやすいということです。

世界中で、その土地ならではの食材を使った「ONIGIRI」を楽しめる日がやってくるかもしれない。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年12月5日放送)