寒い日が続いている。そんな中、長野市の住宅ではツバメが子育てをしている。野鳥の会によると、長野県内で冬場の子育ては非常に珍しいという。住民も心配しながら見守っている。
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「びっくり!」冬は初めて
3羽並んだツバメのヒナ。
羽はまだふわふわ。
にぎやかに鳴いている。
数分おきに親鳥がやってきては、大きな口をあけて餌をぱくり。
この記事の画像(6枚)春から夏にかけて見かける光景だが、撮影したのは11月29日。
ここは長野市下駒沢の清水さんの住宅。
11月10日ごろ、駐車スペースの屋根につくられた巣で、ヒナが鳴いているのを見つけた。
ツバメは10年以上前から毎年この場所に巣をつくり子育てをしているが、冬場は初めてだと言う。
清水さんは、「まさかとは思ったけど、卵がかえったんだと思って。冬は初めてだからびっくり」と話す。
10度を下回る寒さでもヒナは元気いっぱい。
巣のふちでよろめきながら翼をバタバタと動かす仕草もー。
巣立ちは近そうだ。
清水さんは、「本当によかった。いつの間にか大きくなったから、よくこの寒さで餌があるものだと」と話す。
長野県内で冬に子育ては珍しい
ツバメの生態に詳しい日本野鳥の会県支部の藤田伸二さんによると、ツバメは渡り鳥で、県内には4月頃に訪れて子育てをし、9月頃には集団で東南アジアに渡って越冬する。
冬に県内で子育てをするのは非常に珍しく、2021年、中川村で1例だけ確認されている。
藤田さんは「今年は暖かい日が続き、エサとなる虫が多かったのでは」としている。
ただ、この先はさらに寒くなり、餌も減る。
清水さん夫婦は、「私は餌だけが心配。早く大きくなって、巣立っていってもらいたい」と話し、無事に冬を越してほしいと願っている。
(長野放送)